怪物反省「最少失点に抑えなければ…」「試合が終わってから監督やコーチらから『グッド・ジョブ』と声をかけられた。だけど、相手があれだけのピッチングをしたのだから最少失点に抑えなければいけなかった」。松坂は厳しい顔で試合を振り返った。 最初から変化球が抜けるような感じがあったという。「大きさの質が違う。今までに経験したことのない歓声」という球場の雰囲気に珍しく力が入った。だが、調子が悪い時でも試合を作るのが先発投手にとって最も大事なことだと思っている。7回3失点。責められる結果ではないが、責任感が自分を反省させた。 イチローを意識する部分もあったのは否定しない。だが、マウンドに立った時には「チームにとって塁に出してはいけない打者。それだけを考えて投げた」という。 それでも、日本だけでなく全米が2人の対決に注目していた。イチローも「あいつは特別だから、存在が。ほかの誰かが200キロを放ろうとも、能力以外の部分で特別」と話す。そして「いつも僕を奮い立たせてくれる。ただ、僕がこのざま。あいつを奮い立たせることは出来ない」と自嘲(じちょう)気味に話した。 7年の時を経ても、刺激し合う存在であり続けたいという思いは変わらない。だが、松坂はかつてのようにがむしゃらに力で挑むだけではなくなった。プロでの進化は日本でイチローから3三振を奪った時から始まった。「たくさんの打者と勝負し、いろんなことを学んでいかないといけない。しばらく勉強が続く」。時間は勝負の質を変えたが、また、イチローとの勝負を起点に怪物の進化が始まる。(下村征太郎) (2007年4月12日 読売新聞)
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