(27)強要せず気持ち受け止めて
習い事をやめたいと言い出しました。(小5女子の母)
幼い頃から習っていたピアノ。「継続は力なり」の格言もあるし、「嫌になった」でやめさせるのが、子どもにとって良いことなのか。悩みますよね。
でも、目白大学の小野寺敦子教授(発達心理学)に対応を聞くと、意外にさらりとした返事が。「嫌々続けても力にはなりません」。プロを目指すのでなければ、習い事は楽しさが大切。いつかまた始める可能性を残すためにも、「良いやめ方を」と言います。
小5は、親からの自立が始まる時期。特に女の子は同性として母を意識するころでもあるので、これまでのように頭ごなしに言うのは得策ではありません。
まず「なぜ嫌なのかな」と冷静に尋ね、その理由をきちんと説明させます。その際大切なのは、「続けなきゃダメ」「やめさせない」などと親の言い分を強要しないことだそうです。
そんなやり取りが「自分の気持ちを受け止めてくれた」――話せばお母さんはわかる人なんだ、という安心と信頼を醸成し、反抗期でも親子で会話ができる原動力につながるといいます。
「何を!」と押し返したい衝動をぐっと抑え、親子のきずなを上手に固めたいものですね。(松本美奈)
(2011年10月21日 読売新聞)
ピックアップ
トップ
|
|