(30)子供の前で相手に謝る
息子が同級生をいじめていました。(小6男子の母)
それは驚いたでしょう。「まさかうちの子が」と思いつつ、悲しさと不安、怒りで爆発しそうですね。
この種の問題に詳しい国立教育政策研究所の滝充・総括研究官は「まず冷静になって子どもに事情を聞きましょう」と勧めます。
非を確認し、次に子どもの前で相手の親に電話をかけ、謝る。相手が会ってくれるのなら、一緒に謝りに行く。重要なのは、頭を下げる姿を見せることで「大変なことをした」とわからせ、同時にきちんとした謝罪の必要性を体得させることにあるそうです。
滝さんによると、最近は「家では良い子」の問題行動が多いとか。親は従わせるのに「小遣いゼロ」「家から追い出す」など制裁や恐怖心に頼りがち。その結果、「良い子」となる。
でも外では「お客様」。学校の先生を「機嫌をとってくれる存在」と勘違いしている子も少なくない。制裁がない所で羽目を外すのは当たり前。となると、前述の対処療法だけでなく、子どもとの向き合い方を変える必要もあると滝さんは言います。
脅しではなく、筋道立った言葉で正邪を納得させるのです。(松本美奈)
(2011年11月11日 読売新聞)
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