『みんなの寺のつくり方』 天野和公著
寺の関係者が親族におらず、
著者は仙台市泉区の宗教法人「みんなの寺」の坊守(住職の妻)。大学で仏教に魅せられ、同じ志を持つ僧侶と運命の出会いを経て結婚、2人でお金を
軟らかい文体のエッセーやコラムを通じて、身近にあってもよく分からない“仏教業界”の事情が透けて見える仕掛けになっている。特に、住職夫妻の給料やお布施の額など、年間の寺の収支をハッキリ提示しているのには驚いた。
僧侶との結婚を両親に猛反対され、親子の縁を切られた著者が、子供の誕生をきっかけに少しずつ仲直りしていく家族再生のドラマも心を打つ。実際にこの寺へ参詣してみたくなる1冊。(雷鳥社、1300円)(森)
(2011年11月30日 読売新聞)
- 『決算書の9割は嘘である』 大村大次郎著 (3月7日)
- 『魔法飛行』 川上未映子著 (3月7日)
- 『モーニングサービス』 三田完著 (2月29日)
- 『西洋音楽論』 森本恭正著 (2月29日)
- 『アメリカはカムバックする!』 斎藤彰著 (2月22日)
- 『転落の記』 本間龍著 (2月22日)
- 『銀幕の銀座』 川本三郎著 (2月15日)
- 『火の神話学』 大塚信一著 (2月15日)
- 『北緯43度の雪』 河野啓著 (2月8日)
- 『孫文』 舛添要一著 (2月8日)
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