光を通す陶器、常滑で開発…ガラスと粘土混ぜて常滑焼をはじめとする窯業の新技術開発や商品の販路開拓などに取り組む愛知県の研究機関、常滑窯業技術センター(常滑市)が、廃棄された薄型テレビのパネルガラスを再利用した陶製の照明器具の開発に取り組んでいる。 陶器内部から淡い光が照らし出されるもので、同センターでは「常滑の製陶業の新たな商品にしたい」と期待している。 センターによると、使用するパネルガラスは、テレビの映像が映る部分で、電極や配線類が埋め込まれている。電極などは再利用のため廃棄テレビから取り外されるが、パネルガラスについては割れたり、傷ついたりして、再利用の道はほとんどなかった。 センターでは、このガラスを粉々に砕いて粘土や石英、水と混ぜて泥状にした後、石こうの型枠に入れて焼く方法を見いだした。ガラスを成分とすることで、本来、常滑焼などの陶器にはない光を通す構造になる。中に光源を組み込むことで、内部から光が照らし出され、インテリアとしての活用が期待できる。この方法で、内部に発光ダイオード(LED)を仕込んだクマの形をした置物を試作した。 課題は、混ぜる粘土の量。 多すぎると透光性が悪く、少ないと強度不足で型枠から外す時に壊れやすい。担当する材料開発室の濱口裕昭技師は「課題を早く解決して実用化を目指したい。新たな商品開発で、常滑の製陶業の活性化につながればと思う」と話している。 (2012年1月3日14時43分 読売新聞)
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