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出雲駅伝

東洋大 逆転初V

笑顔でゴールする東洋大の設楽啓=大久保忠司撮影

 陸上・出雲全日本大学選抜駅伝(10日・出雲大社―出雲ドーム、6区間44・5キロ)――東洋大が2時間10分43秒で初優勝を飾った。1区で6位と出遅れたが、少しずつ順位を上げて4区で逆転し、そのまま逃げ切った。駒大が2位、今年の箱根駅伝を制した前回優勝の早大は3位だった。

柏原の出遅れ 仲間が挽回

 昨季は早大が成し遂げた出雲、全日本、箱根の大学駅伝3冠を、今度は自分たちが目指すと宣言して初戦に臨んだ東洋大。エース柏原竜二(4年)の遅れを仲間が取り返し、上々の滑り出しを見せた。

 1区で柏原が6位と出遅れる想定外の展開。だが、他の選手は浮足立たなかった。4区の田中貴章(4年)は「今までの駅伝は全部、柏原に頼りっきり。自分が頑張らなければ」と気持ちを高めていた。

 先頭の早大に3秒差でタスキを受け取った田中は、早大の三田裕介(4年)と激しく競り合う。ラストスパートで突き放し、ここで東洋大が首位を奪った。

 3区の設楽悠太(2年)、4区の田中、5区の市川孝徳(3年)の3連続区間賞が効いた。主将の柏原は「僕がふがいない走りをして迷惑をかけたが、改めてすごくいいチームだなと思った。今季の東洋は、一人がダメでも巻き返す力があることを証明できた」と仲間への信頼を深めた。

 今年1月の箱根駅伝では史上最小の21秒差で早大に敗れ、2位に終わった東洋大。雪辱のため、さらに高いレベルを目指してきた選手たちの巻き返しが始まった。(田上幸広)

 早大・渡辺康幸監督「昨年度の3冠(出雲、全日本、箱根)で、ちょっと満足した部分があった。なんとなく『できるんじゃないかな』という気持ちで勝てるほど甘くなかった」

 ■駒大届かず

 駒大は1区13位という出遅れが響き、優勝に手が届かなかった。徐々に追い上げ、3位でタスキを受けたアンカー窪田忍(2年)が意地の区間賞で2位に順位を上げたが、「上位は力の差がなく、ミスをしたら勝てない」と大八木監督。窪田は「全日本と箱根で悔しさを晴らす」と誓った。

 ■村沢「体浮いた」

 「トップと2分差以内なら、しっかり追っていきたい」と話していた東海大のエース村沢明伸(3年)。最終6区で1位から2分4秒遅れの5位でタスキを受け取ったが、順位を一つ上げただけで、区間2位に終わった。「前半、向かい風の中で体が浮いてしまう感覚があり、後半追い上げることができなかった」と悔しがっていた。

 【総合成績】〈1〉東洋大(柏原、川上、設楽悠、田中、市川、設楽啓)2時間10分43秒〈2〉駒大2時間11分9秒〈3〉早大2時間11分13秒〈4〉東海大2時間12分7秒〈5〉拓大2時間12分55秒〈6〉日体大2時間13分9秒〈7〉明大2時間13分26秒〈8〉米国アイビーリーグ選抜2時間14分33秒〈9〉中大2時間14分46秒〈10〉青学大2時間14分49秒

 【区間最高】▽1区(8・0キロ)ダンカン・モゼ(拓大)22分48秒▽2区(5・8キロ)鎧坂哲哉(明大)15分56秒=区間新▽3区(7・9キロ)設楽悠太(東洋大)23分8秒▽4区(6・2キロ)田中貴章(東洋大)18分36秒▽5区(6・4キロ)市川孝徳(東洋大)19分2秒▽6区(10・2キロ)窪田忍(駒大)29分30秒

2011年10月11日  読売新聞)
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