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転倒・遮断…箱根駅伝鬼門の踏切、今年で見納め

完全高架化で姿を消す「蒲田踏切」。ドライバーにも、箱根駅伝の走者にとっても“鬼門”だった(14日、大田区で)=小谷毅彦撮影

 箱根駅伝のランナーにとって鬼門の一つでもある東京都大田区の国道15号「蒲田踏切」が、2012年中に高架化されて完全に姿を消す。

 電車通過による足止めや、その後のデッドヒートなど、数々のドラマを演出してきた“難所”も1月2、3日の今大会で見納めとなる。

 箱根駅伝の往路1区と復路10区のコース上にあるのが蒲田踏切。ランナーが立ち往生するハプニングが起きるなど、駅伝ファン注目のポイントとして有名だ。

 「スピードが乗ってきた時になぜ……」。01年に帝京大の走者で10区を走った村野真一さん(31)は、目の前で遮断機が下りるのを見て動揺した。前の走者に追いつき、さらに順位を上げようとしていたところで、「再び走り出すと足が重くて大変だった」と振り返る。

 08年には、東海大のアンカーが線路に足を取られて転倒。足を捻挫し、途中棄権するアクシデントも起きている。村野さんは「10区は優勝争いやシード権確保でプレッシャーが大きい。少しでも走りやすいコースになったほうがいい」と高架化を歓迎する。

 京急は駅伝の際、職員約50人をコース上や同踏切に配置し、レース展開を見ながら電車の踏切通過時間を調整。空港線を羽田空港―京急蒲田間で折り返し運転にするなどの対応をしてきた。担当者は「年始は羽田空港からの乗客が増え、京急蒲田駅が乗り換え客でごった返して苦情を受けることもあった」と語る。蒲田踏切の近くで和菓子店を営む白井益男さん(70)は「渋滞も減るが、全国の駅伝ファンにはなじみ深い踏切。なくなると少しさみしいね」と話していた。(小谷毅彦) 

2012年1月1日10時24分  読売新聞)
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