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柏原、集大成の「自分超え」昨年の悔しさバネに

往路4連覇を果たし、ハイタッチをする東洋大の柏原(左)=杉本昌大撮影

 小田原中継所でたすきを受けた時、東洋大の柏原(4年)は早くも感極まりそうになったという。

 「トップでつないできてくれて、うれしくて走る前に涙が出そうだった」

 先頭で走り出すのは、この4年間で初めて。追いかけるべき人がいない、自分自身との闘いの中で、1時間16分台という前人未到の記録をたたき出した。

 原動力となったのは、わずか21秒差で総合優勝を逃した前回大会の苦い思いだ。

 3度目の山登りだった昨年、柏原は初めて区間記録更新ができず、復路で早大の逆転を許した。「最後は自分を超えたい。誰にも破られないタイムを出す」。歓喜に沸く早大を見つめ、悔しさを胸に刻みつけた。

 貪欲に上を目指すエースに引っ張られ、チームも力を付けた。前回の往路は、柏原を除いて区間3位が1人、7〜8位が3人。「柏原頼み」と言われ続けた東洋大が、今年は区間賞2人、5人全員が区間4位以上で走り抜けた。エースは記録更新という目標だけを見て、イメージ通りのペース配分で走り続ければよかった。

 「新・山の神」のラストラン、「地面をつかみ取るような」(東洋大・酒井監督)走りは力強さを増していた。山の主役はやはり、今年も柏原だった。(勝俣智子)

2012年1月2日16時10分  読売新聞)
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