「勉強と両立」市立西宮…高校サッカー話題校
高校サッカー話題校・市立西宮(兵庫)――スター選手もいなければ、特別な戦略があるわけでもない。兵庫県大会の準決勝で、前回大会で全国優勝を果たした滝川二を破り、初の全国切符を手に入れた市立西宮。大路照彦監督は、その要因を、「勉強もサッカーも極めようと両立してきた精神力」と明かす。
毎年50人以上が国公立大に進む進学校。スポーツ推薦入学はなく、平日の練習は、学校の下校時間に合わせて2時間ほど。練習後は、塾の講義のDVDを見たり、進学塾にこもったり。サッカーも勉強も「短時間でどれだけ集中できるか」(大路監督)が勝負の分かれ目だ。時間を無駄にしていては成果は得られない。合宿では、練習の合間に参考書を開き、グラウンドでの練習に参加しない選手は体幹を鍛える。DF帷智行主将は「手は抜けないし、メリハリをつけなくちゃいけない。自然と集中力が上がった」。
エースのMF後藤寛太を中心に、ポジションを替えながらつなぐパスの精度には、元々自信を持っていたが、接戦での粘りも身に着いた。滝川二戦では、得意のパスワークから後藤が2ゴールを挙げるなどリードを奪い、追い上げられた終盤は、帷主将を中心に、監督も「神懸かり的」と驚く集中力で守りきった。神戸弘陵との決勝も、PK戦の末での勝利だった。大路監督は言う。「技術的に劣る僕たちには『これだけやってきた』と思える精神的な支えが必要なんです」
学校の試験の成績が下がれば、選手登録からも外される。「勉強とサッカーを両立して、初めて『頑張っている』と言える。両方をしっかりやっているから、選手権では運も味方してくれるはず」と帷主将。取り組みに裏打ちされた自信が、市立西宮イレブンを支えている。(安田栄一)
(2011年12月30日13時40分 読売新聞)
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