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2点差逆転、イエメン下す…アジア杯予選

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55分、ゴールを決め祝福される平山(左から2人目)=報知新聞提供

 【サヌア=込山駿】サッカーの2011年アジアカップ・カタール大会最終予選第5節が6日行われ、A組の日本はアウェーのイエメン戦に3―2で逆転勝ちした。勝ち点を12とした日本は1試合を残して同組の2位以内を確保し、予選突破を決めた。

初代表平山、ハットトリック

 日本は前半途中から出場の平山が、フル代表デビュー戦でハットトリック。前半に2点を先行されたチームの苦境を、一人で救う活躍だった。主力を欠き、若手のみで編成したチームは、前半終了間際から元気のいいプレーを見せた。

 6月のW杯南アフリカ大会を見据える日本代表の次の活動は、25日からの鹿児島・指宿キャンプ。来月2日には九石ドームでベネズエラと強化試合を行う。

 イエメンまで、正月に“宝探し”にやって来た日本代表。6月の南アフリカで光り輝ける原石を見いだしたい――。岡田監督は「(フル代表の主力に比べて)足りない面はあるにせよ、可能性を感じる選手たち」との期待を込め、若いチームをピッチに送った。

 果たして、宝は掘り当てられた。平山だ。42分の1点目は、左CKから、抜群に打点の高いヘディングで決めた。

 1メートル90の長身を生かしたゴールで勢いづくと、後半は、動きもいつになく切れ味を増した。55分の2点目はゴール前で相手DFからボールをさらい、反転して鋭い左足シュート。決勝点となった79分の3点目は、国見高(長崎)の後輩でもある渡辺のクロスを豪快に左足ボレーでたたき込んだ。

 平山は日本を出る前、今回の中東遠征にかける思いをジョークににじませていた。「サッカーで死ねるなら本望です」。その気持ちが、長くくすぶっていた才能を覚醒(かくせい)させ、2点を追うチームを危機から救った。

 あと半年、大器が夢の舞台を必死で追い求める姿勢を保ち、自分を磨き続けられたなら、W杯でまばゆい光を放つ瞬間が訪れるかもしれない。(込山駿)

 500人厳戒 テロへの警戒が強まるイエメンの首都で行われた一戦。現地の軍と警察は、警備に500人態勢で臨んだ。ピッチを取り囲む陸上トラック部分には、警棒と盾を構えた軍人がずらり。試合はトラブルもなく、無事終了した。

 20年ぶりで学生が代表戦に出場 イエメン戦に流経大2年の山村和也(20)がMFで先発出場。福岡大3年のFW永井謙佑(20)も途中交代で出場した。大学生選手のA代表出場は1990年7月、北京でのダイナスティ杯韓国戦に途中出場した谷真一郎(筑波大)以来。先発は89年7月、親善試合ブラジル戦(リオデジャネイロ)の井原正巳(筑波大)以来となった。


▽サヌア
日本 3
1-2
2 イエメン
2-0
平山3(42分、55分、79分)
得点
アケル(13分)、アボド(39分)
平山(F東京)=21分山田直、乾(C大阪)=46分山村、永井(福岡大)=85分渡辺
交代
 
槙野、菊地、平山
警告
 

【日本】
GK 権田(F東京)


DF
槙野(広島)
菊地(大分)
吉田(名古屋)
太田(清水)
MF

山村(流経大)
米本(F東京)
柏木(広島)
金崎(大分)
山田直(浦和)

FW 渡辺(横浜M)
2010年1月7日  読売新聞)
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