現在位置は です

本文です

マラソン女子の野口、15キロで5位も大阪国際へ強気

 女子マラソンのアテネ五輪金メダリスト、野口みずき(33)(シスメックス)が、来年のロンドン五輪を前に復活の道を歩み始めた。

 20日のオランダでの15キロレースでは5位に終わり、その道筋はまっすぐとはいかないが、意思は固く、迷いはない。

 オランダ・ナイメヘンでの15キロは、駅伝以外の個人レースでは2008年5月の仙台ハーフマラソン以来の大会。試合前には「故障前に戻ったワクワク感がある」と話していたが、思いと裏腹の結果となった。

 5キロまでは優勝したエチオピア選手と並走したが、9キロで左膝内側が「カクカクしてきた」。12キロ過ぎには止まる寸前までスピードを落とし、その判断が効いて立て直しには成功したが、名城大の学生3人にも遅れ、50分25秒の5位に終わった。

 北京五輪を故障で欠場してから、けがの連鎖にはまった。今年10月下旬の実業団女子駅伝西日本大会の3区(10・2キロ)で全盛期並みの32分25秒で走って区間賞に輝き、やっと長いトンネルから抜けたが、それから約4週間。直前の合宿で30キロも走り、久々に高いレベルで走り続けた疲れが、膝の違和感につながった可能性が高い。

 試合後、元気にクールダウンに向かった33歳は、2005年の記憶を思い起こしていた。五輪女王の肩書を持ちながら7月の札幌ハーフで日本人2位の3位に終わり、9月のベルリンマラソンで2時間19分12秒の日本記録を作った年を。

 「あの時も、逆に次はやってやるという気持ちが記録につながった。この経験を大阪につなげたい」。来年1月の大阪国際を目指す元女王には、この強気が戻ったことが何より大きい。(オランダ・ナイメヘンで、近藤雄二)

2011年11月22日  読売新聞)

 ピックアップ

トップ


現在位置は です