早大…大迫が充実 チーム覚醒
渡辺康幸監督は「今年1年、長い冬眠生活に入っていた」と言う。18年ぶりの総合優勝を大学駅伝3冠で飾った前回大会から一転、今季は出雲駅伝、全日本大学駅伝ともに3位に沈んだ。
最大の要因は故障者だ。
夏を前に主将の八木勇樹(4年)が左足底を、夏場には志方文典(2年)が左膝を痛め、いずれも一時離脱した。ベストメンバーを組めず、全日本では、2位東洋大にも約5分の大差をつけられた。
チームが苦境にある中、明るい材料は大迫傑(2年)の充実ぶりだ。前回1区で快走を演じたエースは、8月のユニバーシアード(中国・深セン)の1万メートルで金メダルを獲得。今回は2区での起用が見込まれ、「流れを作り、その流れをさらに乗せて次の走者に渡すのが大切」と前回同様、チームに勢いをもたらす役割を自らに課す。
ここにきて故障者も戦列に戻った。12月に合流したばかりの八木は「主将の責任を果たしたい。何とか足が持ってほしい」と強い決意で臨む。厳しい状況に変わりはないが、「やっと選手たちが目覚めてきて、戦闘態勢に入ってきた」と渡辺監督。眠りから覚めた前回覇者が意地を見せられるか。
(2011年12月25日 読売新聞)
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