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子ども

お年玉 金銭教育の好機

 「ゲームソフトを買いたい」「貯金しなさい」――。お年玉の使い方を巡って、親子で意見が対立することもある。

 しかし、お年玉は親が子どもに金銭教育を行う絶好の機会。専門家は、「小遣いの使い方も含め、お金の大切さを教えてほしい」とアドバイスする。

 「自分がもらったお年玉なのだから、好きな物を買わせてほしい」。東京都中央区の女性会社員(41)は、小学4年生の長男(10)にそう言われた。

 長男は、4000円以上する携帯ゲーム機用ソフトの購入を希望。しかし、女性は「クリスマスにも違うゲームソフトを買ってあげたばかり。全額貯金させたい」と話す。

 金融機関などで組織する金融広報中央委員会(事務局・日本銀行)が2010年12月〜11年3月に行った「子どものくらしとお金に関する調査」によると、もらったお年玉の金額は、小学校の低学年は、「1万円くらい」が最も多く24・6%。「3万円よりも多い」との回答も16・1%あった。中学年になると「1万円以上2万円未満」が28・5%で最多、「5万円以上」も7・6%いた。

 日本女子大学教授の天野晴子さん(生活経済学)は、「お年玉は子どもにとっては大きな臨時収入。しかし、本来は、お金は働かないともらえないことをきちんと教えてほしい」と話す。

 お年玉も、祖父母の年金や、親戚のおじさん、おばさんの給料の一部を分けてもらっているのだということを説明し、子どもに感謝の気持ちを持たせることも大切だ。「お年玉をもらったお礼の手紙を子どもに書かせたり、お年玉で買ったものを絵に描かせたりして送ってもいいですね」と天野さん。

 上手な買い物の仕方を学ぶチャンスでもある。「今すぐ必要なのか」「しばらくがまんすることができるのか」など、子どもに判断をさせる。銀行や郵便局にお年玉を預ける場合は、子どもと一緒に通帳を作る手続きをし、入金した内容を一緒に確認したい。

 お年玉をきっかけに、小遣い帳を作ることを提案しているのは、子どもの金銭教育の普及に取り組んでいる財団法人「消費者教育支援センター」(東京)主任研究員の柿野成美さん。お金をいくらもらい、何に使ったかを記録することで、普段からお金を計画的に使う習慣を身につけることができるという。

 小遣い帳は市販の子ども向けのものを活用してもいいし、金融広報中央委員会のホームページ(http://www.shiruporuto.jp/)にもダウンロードして印刷して使える無料の小遣い帳が紹介されている。

 柿野さんは、「お金の使い方は学校の授業だけでは十分に学べない。お年玉をきっかけにして、子どもにお金の大切さを教えてあげてほしい」と話している。

 子どもが小遣い帳を継続してつけるためのポイント
「2000円ためて、おもちゃを買う」など具 体的な目標を立てる
親が定期的にチェックをして、確認のサイ ンやコメントを書き込んであげる
失敗の経験も大切なので、小さな無駄遣い をしてもすぐには叱らない
何に使ったか忘れてしまったら、金額だけ でも記入し、継続してつけるようにする
少しさぼってもすぐに叱らず、次につけた らほめてやる

 (天野さんと柿野さんの話を基に作成)

2012年1月6日  読売新聞)

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