数年で海外　目的意識持って…安川電機

人事グループ長　米田義信さん　４３

米田義信さん

　産業用ロボット、工作機械に使われるＡＣサーボモーター、モーターを制御するインバーターの３分野で世界シェアが１位です。創業の地である北九州に軸足を置きつつ、もう片方の足は世界各地に置いています。２０１５年に創立１００年を迎えます。

　売り上げに占める海外の割合は５割を超え、特に中国に移っています。自動車関連が中心だった産業用ロボットは今後、物流など他産業に加え、生活密着分野で需要が見込まれます。モーター制御やプラント管理で培った技術力を生かし、電力変換装置などで、自然エネルギー分野の事業拡大も狙っています。

　入社後、３〜５年で海外に勤務してもらうケースも出てくるので、違う生活習慣、文化を受け入れて行動できる人材を求めています。上司と相談しながら、自分でキャリアプランを作る制度もあります。社内は本当に風通しが良い。目的意識と行動力があれば、やりたいことは年齢に関係なくできます。

　面接では普段の行動や休日の過ごし方を尋ねて、日常の姿を聞くように心掛けています。無理に取り繕って入社後に後悔されてはお互いが不幸です。

　最近の学生は真面目でよく勉強していますが、もっと自分の特徴を生かしたほうが良い。自分の強みや性格を認識して、何をしたいか見極めてほしい。仕事はチームで進めるものなので、バイトやサークル、ゼミなど、チームで何かを達成する経験も学生時代に体験してほしいと思います。

　新聞は全ての記事を読めなくても、全ページめくります。見出しだけで世の中の動きが分かる。記事だけでなく、広告を読むことで、企業が力を入れたい分野など産業界の動きも分かる。就職活動にうまく利用してほしいと思います。（八角一紀）

　◆会社概要　１９１５年設立。資本金２３０億円、連結売上高２９６８億４７００万円（２０１１年３月期）、連結従業員数８０８５人（１１年３月）。本社は北九州市。海外２６か国・地域に拠点。

　◆採用計画　２０１２年４月入社の新卒採用予定数は５５人（事務系、技術系含む）。例年、エントリーシート審査通過者をグループディスカッション、適性検査、筆記試験で選考後、面接を複数回実施。

　（１月１０日の読売新聞朝刊に掲載）

　「人事の眼」は、毎週火曜日の読売新聞朝刊「就活ＯＮ！」に連載中です。最新の記事は新聞でご覧ください。ほかにも、「トピックス」「ＧＪ（グッジョブ）」「親向け講座」「実戦講座」など、就職活動を応援する情報を満載しています。