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復興支援の旅

大手小町企画「東北復興支援の旅」を実施しました

利用したのは宮城交通。豊かな自然と同じ緑色のバスでした
分かりやすく楽器の説明もしていただきました
演奏会は終始、和やかな雰囲気でした
湯治レクチャーでは、温泉の入り方などを教えてもらいました
湯治レクをしていただいた関口医師。旅館の若旦那ではありません…
ひたすら中腰での作業。でもその単調さが意外とはまるという声も
松島の島には、津波で運ばれたコンテナなどが打ち上げられていました
仙台市内。一階部分は津波で大きな被害を受けていました
今月営業を再開した塩釜の笹かまぼこ工場。女性経営者(右)は「やっと元気が出ました」と笑顔を見せてくれました
笹かまぼこ工場に用意されていたメッセージボード。旅の参加者たちもエールを書き込みました

 大手小町は6月18日に、宮城県・鳴子温泉郷や松島などを訪れる1泊2日の「東北復興支援の旅」を実施しました。観光を通じて経済支援の一助となると共に、被災された方にくつろいでいただけるイベントを実施することなどが目的でしたが、名古屋から駆けつけた方も含め27人が参加しました。

被災者からアンコールの声も

 鳴子温泉郷には、津波で壊滅的な被害を受けた南三陸町や女川町などから、約1000人の被災者が避難しています。このうち約120人が生活をしている「仙庄館」(中山平温泉)で、読売日本交響楽団有志の協力を得てファゴット、オーボエ、クラリネットの「木管三重奏」の演奏会を開催しました。

 被災者と旅の参加者が一緒に、大広間でくつろいだ雰囲気の中、鑑賞しましたが、演奏の合間には、「オーボエはチャルメラのラッパと同じ作りの楽器」「クラリネットは昔、チンドン屋さんが吹いていましたよね」という分かりやすい楽器の説明も入り、皆さん興味津々。曲目も、クラシックだけでなくアニメソングなども交えた楽しい構成で、被災された方からアンコールのかけ声が飛ぶなど、終始和やかな雰囲気でした。

 また、鳴子といえばやはり「温泉」。旅の参加者に温泉の魅力を知ってもらおうと、湯治研究家の鈴木美樹さんと東北大学病院の関口玲医師による「湯治レクチャー」も開催しました。関口医師は、専門は整形外科なのですが、週に1度、鳴子に診療に訪れるたびに湯めぐりに励む温泉通。専門の研究にかける情熱に負けないぐらいの情熱を温泉に傾けている(に違いない)ユニークな医師です。

 この日のために「健康相談」と染めぬいた法被をあつらえて登場したため、「旅館の若旦那」と勘違いしていた参加者も・・・。レクチャーでは、医師の視点も交えながら、効果的な温泉の入り方や、泉質による温泉の効能の違いなどを分かりやすく説明し、大好評でした。

 夜は自由行動で、鳴子温泉の温泉街をそぞろ歩きしましたが、避難してきている被災者の方以外はほとんど人が歩いていない状態。東北の観光地の厳しい現状を改めて実感しました。参加者の中には、温泉街の商店主の方から、「浴衣で歩いている観光客を久しぶりに見たよ」と声をかけられた方もいたそうです。

 

 2日目午前は、鳴子の住民有志主催で行われた「大豆を畑にまく」イベントに参加。被災者の方も交え、皆で大豆を畑に2粒ずつひたすら土中にまいていきました。炎天下の中、中腰での作業でしたが、参加者からは「達成感があって予想以上に楽しい」という声が。この大豆が夏には枝豆に、秋には味噌作りの材料になるそうです。収穫時期に再び訪れることができたら・・・と楽しみが広がるイベントでした。主催者からは「ぜひ、草取りにきてください」とのリクエストがありました。

「やっと元気が出た」 笑顔の経営者

 2日目午後は、津波の猛威を目の当たりにする行程となりました。

 津波被害を乗り越え、ゴールデンウィークから営業を再開している松島では、遊覧船のガイドから、津波で島の一部が崩れたことや、仙台港から漂流してきたコンテナが島の砂浜に打ち上げされている様子が説明されました。

 また、松島から仙台へ移動するバスの車窓からは、1階部分が破壊された店舗や、内陸まで運ばれて横たわる船の残骸が。その惨状に参加者も言葉を失いました。

 とりわけ、今月営業を再開したばかりの塩釜の笹かまぼこ工場では、従業員の方から、津波で1メートル近く浸水し、冷蔵庫が工場内を「泳いでいた」ことや、近所の方も合わせて約60人が工場の2階で避難生活を送ったという話がありました。

 まだ一部の商品の生産ラインは復旧しておらず、笹かまぼこもお馴染みの真空パックではありませんでした。それでも、営業再開を果たし、これからがんばっていこうという従業員の方々の意気込みが伝わってきました。

 「皆さんがこうして観光に来てくれて、商品を買ってくれることで、やっと元気がでました」と話す女性経営者の笑顔と、バスが出るときに総出で手を振って見送ってくださった従業員の方たちの笑顔に、参加者の胸も熱くなりました。

 参加者からは「実際に行ってみて、現状がよく分かった」「次回もこうした企画に参加したい」「東北で見たことを、家族や友人に話したい」という声が多数寄せられました。

 実は、今回宮城県内を案内してくれた宮城交通のバスガイドさんも、震災後初めての仕事だったそうで、通常の観光案内に加え、震災後の心境なども、車中で丁寧に話してくださいました。震災後3か月がたち、復興へむけて気持ちを少しずつ切り替えて歩みだした東北の皆さんの静かで力強いパワーを肌で感じる旅でした。

 今回の企画にあたり、こうした経済支援企画より瓦礫除去のボランティアのほうが先決だという指摘もユーザーの方からいただきました。やりたいこと、やらなければならないことは山積していますが、大手小町にできることは支援のほんの一部に過ぎないことも事実で、それが私たちにも歯がゆい思いです。

 それでも、「元気が出た」「またきてください!」と言ってくださった今回の東北の方の笑顔を励みに、今後も、大手小町らしい形で、東北にエールを送る企画を考えていきたいと思っています。

 今回の企画に参加してくださった小町ユーザーの皆様をはじめ、多大なご協力をいただいた宮城の皆様に改めて深く感謝いたします。

 どうもありがとうございました。

 

2011年6月24日  読売新聞)

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