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「きびそ」でバッグを作ろう! 第7回 ミントデザインズも「チャレンジ」

ミントデザインズの勝井北斗さん
ミントデザインズの八木奈央さん
「きびそ」バッグのデザインを練る勝井さん(左)と八木さん
使いやすさを検討する

 今回の「きびそ」プロジェクトで、バッグのデザインを担当してくれるのがミントデザインズの勝井北斗さんと八木奈央さんです。

 ミントデザインズといえば、ビビッドな色遣いと、ちょっとかわいいデザインが特徴の人気ブランドです。様々な日本の産地や工場ともじっくり話し合いながら、丁寧な服作りをしています。この秋、ブランドは設立10周年。今では世界から「東京らしさ」を表現するブランドとしても評価されています。そのお二人に、「きびそ」について聞きました。(聞き手/宮智泉・読売新聞編集委員、写真/大久保桃子)

結構かわいい「きびそ」

 Q 「きびそ」を知ったきっかけは。

 A 3年ぐらい前にシルクの産地である山形県鶴岡市に行きました。「きびそ」というものがあり、どういう風に使ったらいいか若いデザイナーに考えてほしいと、「きびそ」にスポットライトをあてようとしていた岡田茂樹さんから話があったので、見に行ったのです。シアタープロダクツ、ソマルタ、まとふというブランドの若手デザイナーらとともに一軒家のようなところに泊まり、「きびそ」だけでなく、プリントの工場などにも足を運びました。

 Q 「きびそ」を見て、触っての印象はどうでしたか。

 A それまで名前も知らなかったので、衝撃でした。以前、絹の産地の京都・丹後に行ってスポンジに加工したりするのは見てきましたが、通常使わない部分が資材のような形で使われているという印象でした。だから糸にできると聞いて面白いと思いました。粗野だけれど、でも、シルク。ある程度価格も高い。どんな用途に向いているのか、すぐには思いつきませんでした。

 Q その半年後に「きびそ」を使った製品のお披露目をするからと、各ブランドが2点ずつ何かを作ってほしいと依頼があったそうですね。何を作ったのですか。

 A ひとつはインテリア用に生地ができればいいと考えました。ざらっとしていて、しかもしっかりした感触。リネンのような感じです。クッションカバーとコートのようなものを作りました。コートは春夏物で、結構薄地でした。

 Q 布にしてみた時の印象は。

 A 結構かわいいなと思いました。素朴な感じの素材にビビッドな色をのせると、重かった印象が軽くなる。新鮮で好印象でした。

長い目で普及させるためのゼロからの挑戦

 Q 今回、「きびそ」プロジェクトでバッグを作りますが、当時の感じ方や素材との向き合い方は違いますか

 A 前回「きびそ」を使った時は業界に対してのお披露目だったので、その時にぱっと目を引くものを作りたいと思いました。今回は「きびそ」という素材に愛着もわいているし、以前に使ったから問題点もわかるので、長い目で「きびそ」を普及させていくためにどうしたらいいかを考えました。

 Q 大手小町と組んでみようと思った理由は。

 A ネットを通した読者を相手にするのは私たちにとって初めての試み。「きびそ」を使うのも前回は業界向けだったけれど、今度は一般の人にどれだけ認知してもらえるかが重要です。私たちミントデザインズのコレクションを見ている人たちと違う客層に知ってもらうという点で、最適だと思いました。

 Q 今回のデザインのポイントや思いを語ってください。

 A 「きびそ」は新しい素材だし、この「きびそ」を使った帆布も確立されていない。それをバッグに仕立てるのは、すべて新しく組み立てていくこと。こういう話がなければ、「きびそ」というシルクを使って帆布を作ってみようなんて考えませんでした。チャレンジです。頑張ります。

「きびそ」のトリビア〈6〉
 帆布とは、厚手の平織りの布のことを言います。昔は帆船の帆として使われましたが、とにかく丈夫なため、明治以降はテント、氷や牛乳を運ぶ袋などにも利用されてきました。現在はバッグはもちろん、トラックの荷台のほろ、野球のベースの表地、消防車のホースなど幅広く使われています。

ミントデザインズの「きびそ」バッグ案

 ミントデザインズが、皆さんから寄せられたご意見をもとに描いたデザイン案です!

・A4の雑誌が横に入れられる形
・バッグの口の部分はファスナーで留める(マグネットの留め具は使わない)
・持ち手は肩にかけられ、手に持っても不自然でない長さ
・内側に中・小の2つのポケット、外側にも定期が取り出しやすいポケット
・マチは新聞や雑誌が3〜4冊入る12センチ

 などのご意見を取り入れています。
 取り入れられなかったご意見を寄せてくださった皆さん、申し訳ありません。

 このデザイン画について、引き続き発言小町でご意見を募集します。
⇒【小町ラボ】「きびそ」バッグの機能についてご意見募集!

ファッションブログでも関連記事が読めます。
⇒「きびそ」の企画を思い立った理由
⇒カイコとの出会い
⇒鶴岡市ってどんなところ?

【関連記事】
「きびそ」でバッグを作ろう! 第1回
「きびそ」でバッグを作ろう! 第2回 「きびそ」の町へ行ってきました(上)
「きびそ」でバッグを作ろう! 第3回 きびその町へ行ってきました(下)
「きびそ」でバッグを作ろう! 第4回 「きびそ」プロジェクトの仕掛け人
「きびそ」でバッグを作ろう! 第5回 無理と言われた「きびそ」を織る
「きびそ」でバッグを作ろう! 第6回 デザインは「ミントデザインズ」に決定
「きびそ」でバッグを作ろう! 第8回 縫製工場が決定
「きびそ」でバッグを作ろう! 第9回 プリント柄が決定!
「きびそ」でバッグを作ろう! 番外編 鶴岡市ってどんなところ?

2011年8月12日  読売新聞)

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