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小町さん
小町さんが聞く

子供たちの笑顔が無上の喜び‐‐TFT代表・小暮真久さん【後編】

 世界の食糧問題の解決に取り組んでいるNPO法人テーブル・フォー・ツー(TFT)代表の小暮真久さんに、アフリカでの活動などについて聞きました。

アフリカの給食もおいしい

ルワンダの子供たちと給食を囲む小暮さん(TFT提供)

 Q 小暮さんもアフリカに行くことはありますか?

 A はい。子供たちにしっかり給食が届いているか、メンバーと現地を訪れています。

 アフリカでは、子供も労働力なので、学校に行かせてもらえないことも珍しくありません。一方で、親も満足な食事を与えることができません。そこで学校で給食を提供できれば、親も子供を行かせようという気になってもらえる。子供の教育を側面から支えています。給食室の整備なんかも手伝っていますよ。

 Q アフリカの給食もおいしそう…

 A ええ。私も現地で子供たちと一緒に食べることもありますが、いけますよ。主食のポショは、トウモロコシの粉でできたおかゆで、たまに砂利が入っていますが(笑)。

 給食に群がるように集まって、本当においしそうに平らげます。目の前にやってきた成果、子供たちの笑顔が見えると、無上の喜びを感じます。ただし、1食で栄養不足を補えるよう、とても高カロリーです。食べ続けたらメタボになっちゃいますよ。

 Q 日本では低カロリー、アフリカでは高カロリーなんですね。ところで、給食はTFTのスタッフが作っているの?

 A 我々と提携している現地の団体に資金を送って、子供たちに給食を届けています。現場では、なるべくお母さんたちにボランティアで参加してもらっています。外部に頼らず、現地の人の自立した活動につなげたいからです。

 我々の活動に懐疑的な親もいます。親たちも、学校に行きたくても行けなかった世代です。給食を作ってくれたお母さんが、見よう見まねで黒板に字を書いて、子供たちと大騒ぎしているのを見たことがあります。子供たちが学び、成長する姿を間近で見れば、親たちも学校に協力してくれるようになります。

キャンペーンを実施中

 Q 現在、10月16日の世界食料デーに合わせ、「100万人のいただきます!」キャンペーンを展開中ですね。

 A 11月末までに100万人の参加を目指しています。社食だけではなく、コンビニや飲食店ともコラボし、売り上げの一部をTFTの活動に役立てます。

 ファミリーマートでカロリーオフのアメやガムを売り出します。池袋駅に11月上旬にオープンする、パンケーキ風おやつ店「ハッピーフクロウ」でも、対象商品を用意します。そのほか、ネットスーパーのオイシックスやレシピ投稿サイトの楽天レシピでも企画を実施しています。

 またiPhoneで食事を撮影すると、栄養バランスなどをチェックしてくれる無料アプリも、期間中に始まる予定です。

社食の人気レシピが本に

アフリカへのメッセージを掲げる小暮さん(中央)たち

 Q 社食の人気レシピを集めた「世界をつなぐ あこがれ企業の社員食堂レシピ」も出版されました。大手小町でも、この本の中からお勧めのメニューを紹介する連載を始めました。

 A 活動を家庭や個人まで広げたいと思っていました。社員食堂では、特別な設備や食材を使うことは少ないので、家でも作りやすいメニューや知恵がいっぱいあります。730キロカロリー前後と控えめで、野菜を多く取り入れ、栄養バランスにも優れているので、美容やダイエットにも最適です。

 本の売り上げの中からは、1冊につき20円が寄付されます。これがきっかけで初めて料理を作った人や、社会貢献に参加したという感想も寄せられています。社会貢献への参加の敷居を低くすることができ、実践ガイドとしても手ごたえを感じています。

 冷蔵庫は世界とつながっています。健康的な食生活をし、食材を余らせない。それが先進国と発展途上国の、食の格差を正していくことに役立つはずです。

⇒健康「社食」メニューはこちら

2011年11月1日  読売新聞)

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