(2)社会経験へ次は委員長
PTAの委員を押し付けられました。気が重いです。(小5女子の母)
先週の小欄で、我が子を客観視できるというメリットがあるので、PTAには積極参加を、という識者の考えを紹介しました。とはいえ現実の煩わしさもあり、ため息をつきたくなる気持ちは理解できます。
これに対し、「親のスキルアップの好機にも」と別の観点から励ますのは、NPO法人「スクール・アドバイス・ネットワーク」の生重(いくしげ)幸恵理事長(54)です。
生重さんは、小学校で委員になったのを機に、毎年のように会長などの役職が回ってくるようになりました。最初は重い気分でしたが、活動を通して多様な人と関わり、学校や行政の仕組みを学ぶうち、我が子で手いっぱいだった頃とは比較にならないほど社会が広がったといいます。
だから、「もし委員になったのなら、次は長になりましょう」と。委員長の日程が優先される利点があります。委員の分担決定の責任者なので、適材適所を図るという社会経験を積める醍醐(だいご)味も味わえます。
今は中央教育審議会の委員も務める生重さんの第一歩は、PTAだったのです。
さあ、ため息をのみ込んで、ダッシュしてみませんか。(松本美奈)
(2011年4月15日 読売新聞)
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