(11)「けんか対応「表現」教えて
友だちとけんかばかり。どうしたらいいでしょうか。(小4男子の母)
帰宅するなりランドセルを放り投げて、「○○とけんかした」。また、ささいな行き違いからのもめごとのよう。適当に譲って仲良くしないと、友だちがいなくなるよ……。子ども同士のいさかいとはいえ、親としては心配になります。
ただ、ものは考えよう。鎌倉女子大学の佐藤淑子教授(教育学)は「人とどうつきあうか、社会的経験を積む良い機会」と話します。
親は何を心がけるべきでしょうか。子ども自身もけんかはつらいもの。「何でも我慢して譲りなさい」と、さらに気持ちを追い込むのではなく、自分と相手の言い分のバランスがうまく取れるような、上手な表現方法の育成だといいます。
日米英の子育てを研究してきた佐藤さんが勧めるのは、幼時からきちんとした表現を学ばせるイギリス流のやり方です。例えば「チビ!」などとイヤなことを言われたら、「君はダイエットが必要」とユーモアで切り返す。そんな場面に遭遇して感心したそうです。
とはいえ、思春期入り口の小4は難しい年頃。「○○しなさい」は効果薄です。「こんな言い方なら感じいいかな」などと、親子で表現方法をひねり合うのも楽しそうですね。(松本美奈)
(2011年6月24日 読売新聞)
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