(18)「性と愛の意味」語る機会
娘の部屋を掃除していたら、避妊具が出てきました。(高2女子の母)
まさかこんなものが、というお気持ち、察するに余りあります。思えば、日頃の言動や服装、金銭の使いよう。悪い方へ悪い方へと想像が働き、途方に暮れていることでしょう。
非行問題に取り組む「夜回り先生」、水谷修さんは「何もしないのは愚の骨頂」と前置きし、2通りの対処法を示してくれました。
まずは徹底的な管理路線です。家族会議を開き、相手は誰かを言わせます。そして、門限を午後6時にし、外出は事前許可制、夜間不可避の外出には親が付き添うと宣告するのです。
もう一つは「性と愛の意味」を、両親自身の出会いも絡めて語る方法です。手始めに、「彼氏がいるなら連れておいで」と呼びかけます。そして相手の男性に、いかに娘を大事に育ててきたか、愛や性には責任が伴うのだと訴えるのです。それを煩わしがるようならそこで終わりと、娘には事前に理解を促しておくといいそうです。
水谷さんが相談されたケースで実践したのは、後者とか。何より伝えたいのは「娘を大切にしている」という思いです。性の問題を通して生の意味を親子で考える、好機になりますように。(松本美奈)
(2011年8月19日 読売新聞)
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