(33)比較せず特徴書き出す
兄弟をつい比べてしまいます。(小5、中1男子の母)
落ち着きがない、大ざっぱ。同じように育ててきたのに、なぜこんなに違うのか。そして口をつくのが「お兄ちゃんは……」。言ってしまってから自己嫌悪に陥る。ありがちですね。
専門家もそんな言動には否定的。「子どもを傷つけるだけ」と、東京学芸大学の相川充教授(対人心理学)は注意します。
ただし、「それに気づいているだけで、半分以上解決しています」とも。厄介なのは無意識に比較し、傷つけるケースだそうです。
人は基本的に比較が好き。悪いと知りながら、思わず繰り返してしまいます。その場合にどうするか? 相川さんのお勧めは「発想の転換」です。
まず下の子の特徴を書き出します。この時、大切なのが「肯定的な表現」を心がけること。例えば、〈落ち着きがない〉は〈反応が早い〉、〈大ざっぱ〉は〈おおらか〉という具合です。
並べて見ると、子どもの印象ががらりと変わり、肯定的にとらえられるようになる。その結果、ふだんの接し方や叱り方も変化するというのです。
親の使命は、子どもの成長を促すこと。言葉を選び、傷つけることなく思いを伝えたいですね。(松本美奈)
(2011年12月2日 読売新聞)
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