ビューティーフードプログラムで健康美人を目指す
「プレミアムドクターチェック付きカウンセリング」を体験
小欄の6月24日付(からだの中から美しくなる「ビューティーフードプログラム」)でご紹介した、日本野菜ソムリエ協会の「ビューティーフードプログラム」に興味をもたれた読者の方から、「具体的にはどんなことをやっているのですか?」という質問をいただきました。
そこで、今回は、最近始まった「プレミアムドクターチェック付きカウンセリング」を体験してみました。
まず、医師の面接を受ける前に、2つの簡単な検査を受けます。
肌の老化や臓器などの不調をチェックする「酸化ストレス(からだのサビつき度)」と、更年期の症状や骨粗しょう症を和らげることで注目されている大豆イソフラボンを体内で有効に分解・活用できるかを知る「エクオール」の2種類の測定です。
どちらも、最近、からだの中から美しくなる「ビューティーフード」の世界で話題になっているマーカーです。
検査といっても、尿検査なので、とてもお手軽。名古屋大学発のベンチャー企業、ヘルスケアシステムズ(本社・名古屋市)が、この分析サービスを始めました。
1週間後、分析結果が出たので、東京・渋谷区のメディアージュクリニック青山に出掛けて、ドクターチェック。
産婦人科、美容皮膚科が専門の椎名邦彦院長から結果の説明を受けました。
「クリニックを訪れる若い女性たちの中には偏食が多く、採血検査をするとかなり栄養バランスが崩れている人が目立ちます。骨粗しょう症のリスクについて話すと、遠い将来のことだと軽視する人もいますが、閉経直後からの急激な骨密度の低下に対処するためには今日からの対策が必要です。気軽に受けられる検査で、予防医学にもっと関心をもっていただければと思います」と、椎名院長。
大豆と腸内菌が作る「エクオール」の恵み
先日、テレビで、「豆腐屋で働く女性たちのお肌がキレイなのは豆乳効果!」といった話をキャッチした私は、エクオールの測定に興味津々でした。
「畑の肉」とも呼ばれる大豆は、タンパク質源であると同時に、脂肪分解・排出の働きにすぐれ、血行を促進するビタミンEなども豊富です。成分の一部が腸内細菌により分解されると、女性ホルモンであるエストロゲンに似た作用を起こすため、骨粗しょう症の予防・改善や更年期障害の緩和にも役立つといわれています。
肉を常食にしているフランス人に心臓病患者が少ないのは、赤ワインのポリフェノール効果とする「フレンチ・パラドックス」はよく知られていますが、「ジャパニーズ・パラドックス」という言葉も耳にするようになりました。骨量がそれほど多くない日本人に比較的骨折が少ないのは、大豆のおかげというわけです。
最近の研究でわかってきたのが、今回検査対象になっているエクオールという物質です。大豆に含まれるダイゼン(イソフラボンの一種)という成分がおなかの中で腸内細菌の働きによりエクオールに変わり、女性の健康に役立つパワーを発揮します。
ところが、エクオールを作り出す腸内細菌をもつ人は日本人の2人に1人、欧米人では3人に1人以下といわれ、その生成にはかなりの個人差があるそうです。
「自分の体質がエクオール変換能力を持っているかどうかを検査でチェックすることで、食生活の見直しに役立てることが可能です」と、椎名院長はアドバイスします。
検査結果ですが、私の場合、「大豆イソフラボンをエクオールに十分変換できます」と判定されました。大豆製品や乳酸菌製品、食物繊維を積極的に摂取して、大いにエクオールの恵みを享受できるそうです。
豆腐・納豆好きの私としては、なんだかとてもうれしい! 思わず、「やったー」と声を上げてしまいました。
ところが、もう一つの「酸化ストレス」に関しては問題ありでした。
酸化ストレスを解消する
酸化ストレスは、体内の酸化反応と抗酸化反応のバランスが崩れ、活性酸素が過剰になり、その結果、細胞や臓器などに障害が出て老化を促進してしまう状態をいいます。肌のハリも衰え、たるみやしわなどの原因にもつながるといいますから、これは大変です。
私の検査値は、「正常値よりもやや高め」という結果でした。
「酸化ストレスマーカーとして注目されているDNAの構成物質の一つ、8−OHdGを測定しました。この物質は、放射線がDNAに及ぼす間接作用についてのリスク評価にも有用と考えられ、いま大注目なんですよ」と、椎名院長の解説です。
「今すぐに危ないというレベルではありませんが、食事バランスの乱れやアルコールの取りすぎ、睡眠不足など、できるところから取り組んでください」
続いて、野菜ソムリエで管理栄養士の岸村康代さんにバトンタッチ。30分ほどの栄養指導を受けました。
あらかじめ回答した食事と生活習慣に関する150問の「ビューティーフードチェックシート」を見ながら、カウンセリングです。
私のリスク注意予報は、(1)酒量を減らし、肝臓を休ませる、(2)早食い傾向を改める、(3)夜遅い時間の間食を控える、の3点。自覚しているだけに、ごもっともです。
「抗酸化の第一歩は、色の濃い野菜をしっかり取ることから始めてください。ビタミンエースと呼ばれる、ビタミンA(ニンジンや小松菜)、C(パプリカやトマト、ブロッコリー)、E(カボチャやアーモンド)などがいいですね」と、岸村さん。
それから、「ウオーキングなどの軽い運動を日常に取り入れ、睡眠のゴールデンタイム(22時から2時)に眠るように心がけ、ストレスをためないことです。酸化ストレスは、早い人だと2週間で改善することが可能ですから、頑張ってください」と、励まされました。
実は私、昨冬、食べ過ぎ・飲み過ぎの不摂生が続き、人生で最大重量の体重になってしまい、これではいけないと、心してダイエットに励み、2か月で約7キロ落としました。その後も大きなリバウンドはなく、プラスマイナス1キロを保っております。
今は、BMI(体重(キロ)/身長(メートル)の二乗)22.3で、標準値に収まっていますが、今回体験したプログラムが推奨する美容体重は、BMI20なので、あと5〜6キロの減量が必要なのだとか。
「1食につきご飯を1〜2口控えれば、80Kcalマイナスです。それを半年続ければ達成できます。そう考えれば、できるかなって思いませんか?」と、岸村さんのアドバイスは続きました。
ちなみに、今回のプログラム料金は2万3100円でした。
プロフィール
永峰好美(ながみね・よしみ)1979年読売新聞社入社。編集局生活情報部、解説部などで取材にあたり、2005年5月より東京・銀座の百貨店、プランタン銀座取締役、2011年5月同常務取締役。記者時代はメイクも落とさずベッドに直行することが多く、お肌もボディもぼろぼろに。今は、貪欲に様々なビューティー情報にアンテナを張り巡らせています。「新おとな総研」では、銀座に関する話題をつづった「GINZA通信」を連載中。
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