サッカーU23ドーハ合宿、シリア封じ「体張る」
【ドーハ=畔川吉永】ロンドン五輪アジア最終予選を戦うU―23(23歳以下)日本代表の、シリア戦(2月5日・アンマン)に向けたドーハ合宿は、前半を折り返した。
28日には、非公開で行われたU―23カタール代表との練習試合を0―0で引き分けた。好機は多く作ったが、無得点だった攻撃陣に対し、関塚監督は「もう少しエンジンをかけないと」と注文。一方、前後半で4バックをそっくり入れ替えながらも、無失点で終えた守備陣には、「よく体を張って守ってくれた」と一定の評価を与えた。
ここまで3試合の最終予選は計1失点と、守備はまずまず安定している。だがDFには、昨年11月のシリア戦(国立)で警戒したエースFWスマに中央を破られ、喫した失点が屈辱として残っている。「少なくとも、DF3人にボールを奪うチャンスがあった。あの場面はDF同士が、ぶつかっても奪いに行くべきだった」と、浜田(浦和)は悔しそうに振り返る。
今回のドーハ合宿では、シリアの素早いサイド攻撃への対策に加え、ボール保持者に対して1人が奪いに行き、もう1人がこぼれ球や抜かれた後の対応をする「チャレンジアンドカバー」の意識づけを徹底している。ミニゲームでも、DF同士で距離が離れないように声をかけ合う場面が多く、「対スマ」を想定した練習に熱が入っている。「前回は個の力でやられたところを、今度はきちんと挟み込んで、ボールを奪いに行きたい。守備はいい流れできている」と、鈴木(新潟)も手応えを口にする。
今回の試合会場は、中立地ヨルダンの首都アンマンだが、中東のアウェー戦という厳しい状況に変わりはなく、先に失点する展開は何としても避けたいところ。前回の反省を生かし、相手エースをしっかりと抑えることができれば、日本の成長を示すことになるだろう。
(2012年1月31日 読売新聞)
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