スポーツ予算最高238億円、五輪見据え重点支援
政府が24日に決定した2012年度予算案で、文部科学省のスポーツ予算は、前年度から10億円増となる過去最高の238億円に上った。国際競技力向上のための予算が拡充され、女子アスリートの支援に力を入れているのが特徴だ。
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五輪のメダル獲得が有望な種目を重点的に支援し、最先端の競技用具も開発する「マルチサポート」は、前年度から5億円増。このうち、女性向けの練習方法などを研究、開発する「女性アスリート戦略的サポート」には、前年度から2億円増の5億8800万円が盛り込まれた。
これとは別に、国立スポーツ科学センターに女子選手を支える医科学専門の女性スタッフを配置する新事業も始める。サッカー・女子日本代表「なでしこジャパン」の活躍もあり、国際大会で日本が好成績を残すには、女子の競技力向上がカギを握ると判断された。
また、将来メダルを獲得できそうな男女の有望選手を発掘して育てる「メダルポテンシャルアスリート育成」も新たに事業化される。
東京都が立候補している2020年五輪を見据えた国立競技場の改築のための調査費、スポーツ庁設置を検討するための調査費も新たに盛り込まれた。
一方で、これまで強化費を各競技団体に分配してきた日本オリンピック委員会(JOC)への補助金は据え置き。年々増額されるマルチサポート事業の予算が、JOCへの補助金を初めて上回った。五輪に向けた強化は関連団体に任せるのではなく、国主導で行う姿勢を示した。
(2011年12月25日 読売新聞)
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