鮮やかな緑…エコイメージ、自然回帰
海のよう 森のよう
街行く人の着ている様々な服の色の渦の中で、鮮やかな緑色に目が留まった。新芽のような黄緑、南の島の海の色のような青緑、そして深山の森林を思わせる深緑もある。
梅雨のさなかの東京・渋谷で、「淡い色が好き、この緑はお気に入り」と話すのは、明るい青緑色のワンピース姿の看護助手(26)。緑がかったカーキ色の帽子とズボンに黄緑色の靴と、全身を緑系で統一した美容師の男性(24)は「緑にはエコのイメージがあるから好き」。
シンプルな黒い服に、黄緑色のバッグを合わせた女性会社員(22)は「控えめな草食系だからでしょうか、このバッグの色に一目惚れしました」と、それぞれ、緑色に何かを感じているようだ。
日本ファッション協会流行色情報センターによると、緑色は今シーズンの流行色の一つ。同センターの大野礼子さんは「緑はここ数年、環境を大切にする時代を象徴する色として注目されています。若々しさと同時にリラックスした雰囲気を感じさせてくれるのも魅力なのでしょう」と話す。
こうした動きに同調するように、2009年の春夏コレクションでも緑が目立った。例えば、グッチは青緑色のパンツスーツやバッグを披露。ランバンも濃淡の異なる緑を組み合わせたドレスを見せた。
都会で無彩色のコンクリートやアスファルトに囲まれた生活を送っているからだろうか、緑色に心引かれる気持ちはよく分かる。人々の心に潜む自然回帰の気持ちが、緑色の服を選ばせているのかもしれない。
(街頭写真は東京・渋谷で、栗原怜里撮影)(生活情報部 宮木優美)
(2009年7月8日 読売新聞)
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