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みんなのプリーツ 20年

「服は特別の人のためにあるのではない。多くの人に着る喜びを届けたい」と話す三宅さん。服は、プリーツプリーズの2012年春夏コレクション(東京・渋谷区で)=工藤菜穂撮影

 暮らしの中で生きてこそ、デザインの存在価値がある――。

 三宅一生さんのそんな思いが詰まったブランド「プリーツプリーズ」。1993年に創設されてから今年で20年目になる。

 細いひだ飾りが全面に施され、ポリエステル製で軽く、洗濯機でも洗える。洗練されたデザインと手軽さが女性に広く支持され、これまでに27か国で計約435万着を売り上げた。今やファッションという枠を超え、世界各地の美術館にも、「デザイン史上の名作」として収蔵されている。

 毎シーズン新作を発表し、今年春夏物では、「ネイティブアメリカン(アメリカ先住民)」をイメージ。鮮やかな配色とデザインで、三宅さんは「ウキウキしてくるでしょ」と楽しそうだ。

 プリーツとは、ひだ飾りのことで、古代からある装飾技法。20世紀初頭に活躍したイタリアのデザイナー、フォルチュニーによるさざ波のようなプリーツのドレスも有名だ。

 手のかかる技法で、高級なドレスなどに用いられることが多かったが、三宅さんが目指したのは、プリーツの美しさを保ちながら「Tシャツのように普通の人が生活の中で気軽に着られる新しい服」。

 日本国内にある加工業者と試行錯誤を重ねた末、服を作ってから機械にかけて、ミリ単位のひだを生地に施す手法を開発。その生産過程から、プリーツプリーズは「ファッションプロダクト」とも呼ばれる。

 これからのファッションについて、三宅さんは「特定の人のためのものではなく『みんなの時代』になっていく」と考えている。

 利便性に富み、広い汎用性を兼ね備えた「プリーツプリーズ」は、三宅さんのデザイナーとしての思いを反映させながら、さらに進化を続けている。(生活情報部 竹之内知宣)

2012年1月11日  読売新聞)

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