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松井秀5号、本調子には遠く

 【ニューヨーク=小金沢智】米大リーグ・ヤンキースの松井秀は21日、オリオールズ戦で今季5号ソロを放った。

 チームは9連勝。マリナーズのイチローはエンゼルス戦の第1打席で左前打を放ち、15試合連続安打とした。レッドソックスの松坂は22日に戦列復帰、メッツ戦で先発登板する。

「反省点多い」

 「完璧に打ち返した」。そう語る松井秀の表情は沈んでいた。五回、6点差に広げるソロを右翼2階席まで飛ばしたが、カウント1―3から来たど真ん中の直球だ。先発イートンの球威も落ちていた。打撃の状態を測る物差しは、その後にある。

 3点差に追い上げられた先頭の七回は、外角低めのシンカーを引っ掛けた二ゴロ。厳しい初球を強引に打ちに行ってしまう。21打席ぶりの一発はあっても、9連勝中、打率約2割、打点2という乗り切れない現状がよく表れていた。

 故障中のポサダ、ネイディが復帰に向け、打撃練習を再開している。連勝中、手術明けのロドリゲスらにDHを譲って先発を外れたことが2度あった。打たねば、また出番が減りかねない。「反省点が多い。いい状態を作り上げることに集中しないと」。好球をじっと待ち、打ち抜く本来の姿にはまだ遠い。(小金沢智)

2009年5月23日  読売新聞)
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