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秀喜、中越え2ラン…ヤンキース先勝

 【ロサンゼルス=萱津節】米大リーグは7日、プレーオフの地区シリーズ(5回戦制)が開幕。ア・リーグではヤンキース(東地区1位)の松井秀がツインズ(中地区1位)戦の五回、リードを4点に広げる貴重な中越え2ランを放った。

 プレーオフでの松井秀の本塁打は4年ぶり7本目。ヤンキースは7―2で勝った。ナ・リーグではワールドシリーズ連覇を狙うフィリーズ(東地区1位)が、ロッキーズ(ワイルドカード=最高勝率の2位球団)に快勝した。ドジャース(西地区1位)はカージナルス(中地区1位)と対戦。

モヤ払う、4年ぶり一発

ヤンキース7―2ツインズ

 松井秀はプレーオフ4年ぶりの一発で、流れを引き寄せた。2点リードの五回二死一塁、相手は動き、救援左腕リリアーノを投入してきた。ここで外寄りの速球を力強く打ち返すと、風にも乗った大飛球は中越えへの2ランに。「展開の中でも大きかった。いいスタート」。納得の一打だ。

 「ファウルにはヒントがある」という。第1、2打席は引っ掛けたゴロで凡退し、この打席もカウント0―2から右へファウル。「強引な感じだった」とミスを認識した。中堅への一発はボールを呼び込む意識を高めて臨んだ直後。修正力の高さを初戦で発揮した。

 苦い記憶も少しは振り払った。05年から3年連続の地区シリーズ敗退。この間、打率2割1分台でわずか2打点だ。特に敬愛するトーリ前監督の最終年となった07年は、最初の2試合で無安打に終わり、チームも連敗。「トーリはある意味、自分にかけていた部分があった。何とかしたかった」。右ひざ痛でも起用し続けた前監督の信頼に応えられず、記憶にもやがかかっていた。

 今はドジャースを率いる前監督とワールドシリーズを競う。「相手ベンチにトーリがいたら、ちょっと変かも。でも、あのユニホーム、似合ってるよね」。頭の隅にある最高の再会へ、上々の第一歩だ。(小金沢智)

2009年10月8日  読売新聞)
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