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秀喜、一振りにかけろ…DHなし第3戦、代打有力

 【フィラデルフィア=小金沢智】大リーグのワールドシリーズ(7回戦制)は30日、試合がなく、1勝1敗で並んだヤンキース(ア・リーグ東地区)とフィリーズ(ナ・リーグ同)はニューヨークからフィラデルフィアに移り、31日の第3戦に向けて練習を行った。

 ホームで迎えるフィリーズは昨年のワールドシリーズMVPハメルズ、ヤンキースはポストシーズン最多記録の16勝を挙げているペティットの両左腕が先発する。

 敵地に移った練習日。松井秀は右翼で5分ほどノックを受けた。正面の打球とクッションボールを確認し、昨年6月以来の守備にそなえた。ただし、手術明けの左ひざは回復途上で動きに機敏さはない。「球際、ギリギリのプレー。その時、どういう反応ができるか分からない」と不安がある。

 ナ・リーグの本拠地で行う3試合はDHが使えない。ジラルディ監督は「打線にいないのは痛い」と、試合後半に代打から守備につく可能性も示唆したが、難しい選択だ。「常に注意して走る方に意識がいっている」という5番打者は、プレーオフでも全力疾走を控えている。打力を取る代わり、守りにほころびが出る危険性を受け入れねばならない。

 だから松井は1打席にかけるしかない。「慣れてるから」という代打で残した打率3割台の勝負強さを、この舞台でも発揮したい。(小金沢智)

2009年10月31日  読売新聞)
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