ＮＹ興奮にヒデキ感激…Ｗシリーズ制覇から一夜明け

ヤンキース松井の活躍を大きく報じるニューヨークの新聞（５日）＝小西太郎撮影

　【ニューヨーク＝小金沢智】大リーグのワールドシリーズで日本人選手初の最優秀選手（ＭＶＰ）に選ばれたヤンキースの松井秀は一夜明けた５日、報道陣の取材に応じた。所々でファンから熱烈な祝福を受けたという。６日は優勝パレードに参加する。

ミスターに電話「喜んでくれた」

　試合後は午前４時頃に帰宅。昼まで休んだ後は、ジーターらと出演する全国放送の深夜トーク番組の収録に出向くなど過密スケジュールをこなした。９年ぶりの栄冠をもたらした松井は行く先々で、「おめでとう」、「グッド・ジョブ」などと声をかけられた。街の熱狂ぶりに、「本当にヤンキースはすごい存在なんだな」と改めて実感したという。

　長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督にも試合後、電話で報告。「監督はとても喜んでくれた」と笑顔で明かした。ただ、シリーズ記録の１試合６打点を挙げた功績にも、「そんなに実感がない。自分の中では、あす（球場に）４時集合という感じ」。まだ試合をやりたい自分がいるようだった。

松井活躍、米各誌も称賛

　【ニューヨーク＝小金沢智】米紙「ニューヨーク・タイムズ」が一面で写真を使うなど、５日付の各紙は松井秀に大きく紙面を割いた。

　一面全面で写真を使った「ニューズ・デイ」は、今季で契約が切れる松井とデーモンに関し、「松井に投資するよりデーモンと再契約しそうだ」としながらも、「松井はキャッシュマンＧＭに存在感を示した」と働きぶりを絶賛。再契約を後押しする一方、退団を示唆する論調もあるが、いずれも長年の貢献とシリーズでの勝負強さをたたえた。

　一方、マンハッタンのターミナル駅には、松井の等身大パネルと写真を撮る有料サービスも出現。市民の人気は急上昇中のようだ。