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秀喜、古巣に一発

 【ロサンゼルス=萱津節】米大リーグは15日、各地で行われた。エンゼルスの松井秀はヤンキース戦に4番・指名打者で先発し、二回の第1打席で、古巣からの初本塁打となる3号ソロを右中間に放つなど、2打数2安打2四球1打点だった。

 カブスの福留はブルワーズ戦で5打数無安打3三振、アストロズの松井稼はカージナルス戦で4打数無安打。ブレーブスの斎藤はパドレス戦の5番手で登板し、1回を無失点に抑えた。ドジャースの黒田は、ダイヤモンドバックス戦で先発登板。

負け越して淡々「普通の1本」

ヤンキース6―2エンゼルス

 63年前、黒人のジャッキー・ロビンソン氏が有色人種として初めて大リーグでプレーした4月15日は今、大事な記念日となっている。全選手がロビンソン氏の背番号「42」を付けて出場したこの日、松井秀のバットが火を噴いた。

 二回の第1打席。元同僚ヒューズの甘い直球を強振すると、打球は右中間フェンスを越えていった。

 古巣との対戦は、前日までの2試合で9打数無安打。思い出の地で少し力が入りすぎでは――そう指摘する声もあったが、ソーシア監督は「初めて対戦する投手が多いから、慣れる時間も必要。でも、そのうち打ってくれる」とかばっていた。

 そしてこの日、失投を逃さずにとらえた一発は、指揮官の期待に十分応えるものだった。

 ただ、試合は完敗。「エンゼルスのユニホームを着ている以上、味方の勝利に集中するだけ」と話す松井にとっては、古巣に負け越した悔しさの方が強いのだろう。特別な本塁打になったかと聞かれ、「普通の1本でしょう」と淡々と答えた。(ニューヨーク、岡田卓史)

2010年4月16日  読売新聞)
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