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松井、日米1500打点…8日のマリナーズ戦で

 【シアトル(米ワシントン州)=萱津節】米大リーグ、エンゼルスの松井秀喜外野手(35)は8日、シアトルでのマリナーズ戦に5番・DHで先発出場し、延長十回に決勝の左前適時打を放って、日米通算1500打点を達成した。

 日本プロ野球では2170打点の王貞治氏ら過去8人が1500打点以上を記録している。

秀喜、決勝打で大台…18年目で到達

 【シアトル=萱津節】米大リーグは8日、各地で行われ、エンゼルスの松井秀はマリナーズ戦で3―3の延長十回一死一、二塁から決勝の左前適時打を放ち、日米通算1500打点を達成した。

 松井秀は巨人時代の10年間で889打点をマークし、8年目となる大リーグでは611打点。日本プロ野球では2170打点の王貞治ら8人が1500打点以上を記録しており、最近は2006年5月21日に清原和博(オリックス)が達成した。

 マリナーズのイチローは2点三塁打など4打数2安打2打点。メッツの高橋はジャイアンツ戦の延長十一回に登板し三者凡退。チームがその裏にサヨナラ勝ちし、高橋に3勝目(1敗)がついた。

記録より勝利喜ぶ

 4月30日以来8試合ぶりの打点は、チームに連勝をもたらす貴重な決勝打だった。十回一死一、二塁から、狙った速球をたたいたライナーの左前打。「そういう役割をずっと担っている」と日々自覚する決定的な仕事で、松井秀喜らしく1500打点にたどり着いた。

 チームが勝つためのプレーがモットー。その中で、打点が重要なことは承知している。だが、「自分で打って自分が得点するのはホームランだけ。あとは出塁する他の選手がいるから」と、個人の力だけでは到達できない数字だと強調する。

 ソーシア監督が「驚くべきこと」と日米で活躍できる能力を評価しても、自身は「長くやってきただけ」と、4月26日に達成した大リーグ1000本安打と同様、通算記録に関心はない。だからこそ、「あんな場面で打てればいつもうれしい」と目の前の試合での活躍を、単純に喜ぶのだ。

 5月の打率は1割3分3厘。自身も「崩されている」と不調を認める。それでも「周りは騒ぐけど本当に気にしていない。やるべきことはわかっているから」と、反省はしても動揺はない。試合前のその言葉を裏付けるように、13試合ぶりの複数安打を含め全打席で外野に打球が飛び「これが続けば」と、手応えはある。

 9日は、今季初めて休養日となる予定。「ゆっくり休みながらベンチで応援したい」。節目をクリアした日に復調のきっかけもつかんだ身には、いい骨休めとなるに違いない。(萱津節)

2010年5月10日  読売新聞)
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