秀喜150号 満塁弾【アナハイム(米カリフォルニア州)=萱津節】米大リーグは26日、各地で行われ、エンゼルスの松井秀がロッキーズ戦の一回に10号満塁本塁打を放ち、大リーグ通算150号本塁打を達成した。 大リーグ988試合目の達成で、日本での本塁打数は332本。メジャーでの満塁本塁打は6本目。ブレーブスの川上はタイガース戦に先発し、7回を2安打1失点の好投で、15試合目で今季初勝利(9敗)を挙げた。ドジャースの黒田はヤンキース戦で7勝目(5敗)をマーク。マリナーズのイチローはブルワーズ戦で1安打を放ち5試合連続安打となった。 らしさ満載の決勝打150発目の大飛球はアナハイムの夕空に高々と上がり、バックスクリーン左にある球場名物の岩山の脇に吸い込まれていった。 ノーストライク、3ボールからの高めの速球を、力みのないスイングで運んだ。「バットの芯でとらえる」という心がけ通りだ。 春のアリゾナキャンプを訪ねてきたハンマー投げの室伏広治と話し、「すごい人だ」と思った。力で世界と戦う姿に敬意を払う。自身はヤンキース入団後に、パワーアップも試みたことがあったが、「力ではかなわない」とあきらめた。その分、芯でとらえる技術にこだわってきたことが、力強い打球の源となっている。 「好球必打」の信念も健在だ。満塁で3ボールだから、手を出しにくい場面だが、「併殺にならない高めだけを待っていた」と迷わず反応した。これもまた、ミートの技とともに、8年間で磨きをかけた、大リーガー・松井秀の真骨頂だ。 2003年4月8日、ヤンキースの本拠地開幕戦で放ったメジャー第1号も満塁弾だった。そして、巨人時代に並ぶ6本目の満塁弾は決勝打。「150号とかじゃなく、別の意味で記憶に残るかもしれない」。チームに勝利をもたらす打撃。節目の本塁打でそれを実行できたことこそ、一番の松井秀らしさと言える。(萱津節) ◇ 松井秀の満塁本塁打日本人選手では4月29日の福留(カブス)以来。自身は2008年6月12日のアスレチックス戦以来で日米通算12本目。メジャーの日本人選手では最多の6本目。メジャーでの満塁本塁打の日本人2位はイチロー(マリナーズ)で4本(通算87本塁打)。 (2010年6月28日 読売新聞)
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