果敢に走塁 チームに勢い2500安打を達成した松井は、「(過去は)振り返らない。常に次、次と考えてきた」といつも通り、個人記録への関心の薄さを強調した。逆に、自分が全打席凡退しても「勝てばいい」というこだわりは、メジャー3球団目に移って、さらに色濃くなった。 その決意が表れたのは、二回無死から、記録達成の二塁打を放った直後。次打者スズキの右飛を、強肩のイチローがほぼ定位置で捕球したが、松井は二塁から果敢にスタートを切った。 「イチローさんの肩を考えれば、無理かと思った」という暴走気味の走塁で、実際にイチローの強肩に刺されてアウトとなった。だが、スタートを切らせたのは別の理由だ。一死三塁になれば、同点の確率は膨らむ。1点先制された直後だけに「それにかけたんです」。開幕3連敗を阻止したい執念だった。 そんな思いがチームに伝わったのか、試合は逆転で勝利。2500安打よりも、アスレチックスでの初勝利として、松井の脳裏に刻まれるであろう節目の日となった。その記憶が甘いか苦いかは、「楽しみになってきた」という自分と、チームの今後にかかっている。(萱津節) (2011年4月5日 読売新聞)
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