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子ども

就学準備「わくわく」大切に

焦らず生活習慣づくり

 小学校入学を控えた子どもたちは、期待に小さな胸を膨らませていることだろう。ところが、親は「新生活に子どもがついていけるのだろうか」と不安になりがち。入学までに親子でどんな準備をしたらいいのか、専門家に聞いた。

 ■体験

 「入学したものの、学校生活にうまくなじめないケースが全国で報告されています」。東京・品川区保育課長の吉岡卓さんはそう指摘する。このため同区では、園児が入学前から小学校を訪ねたり、小学生と交流したりする機会を設けている。今月23日には、区立中延保育園の年長組の約20人が、隣接する中延小学校の教室で、着席して保育士の話を聞き、クイズを楽しむなどして1年生の雰囲気を体験した。「家庭でも、生活のリズムを少しずつ整えて入学に備えましょう」と吉岡さんは勧める。

 まず、早寝早起きし、朝食をとる習慣を作って、毎朝気持ちよく登校できるようにしたい。給食が始まるのに備えて、苦手な食べ物に少しずつ挑戦することも大切だ。小学校には和式トイレもある。公共施設の和式トイレを一度体験しておくといい。

 小学生になると、周囲の人とのかかわりも増える。「あいさつする」「約束を守る」といった習慣をつけておくことも心掛けたい。親子で通学路を散歩してみることも大事。危険な場所がないか一緒に確認しながら歩いてみよう。

 ■学習

 一方、学習面で不安を感じる親もいる。6歳の娘のいる千葉県の母親(37)は、「幼稚園には、ひらがなが全部書けて、足し算までできる友達もいる。娘にもっと勉強させなければならないのだろうかと焦ってしまう」と打ち明ける。

 玉川大学教育学部准教授(幼児教育)の大豆生田(おおまめうだ)啓友(ひろとも)さんは、「多くの小学校で入学時に求められるのは、自分の名前のひらがなが読めて書け、数字も1から10が分かる程度。心配しすぎないで」という。文字の練習をさせるにしても遊び感覚で。「どこまで書けるか読めるか」にこだわらないこと。興味を持たせることの方が大切だ。

 机に向かい、何かに集中して取り組む習慣はつけておきたい。絵を描いたり、本を読んだりといった遊びでもいい。10分ぐらいから、少しずつ時間を延ばしていこう。最初は、親がそばに付き添うと、子どもも取り組みやすいだろう。

 「こうした就学前の準備をする時には、『これができないと学校にいけないよ』といった言い方は絶対に避けて」と大豆生田さんはアドバイスする。急にいろいろなことをさせようとすると、子どもが嫌になってしまうことがある。親子で一緒に、ゆっくり無理なく、が基本だ。

 ■心配事

 親の不安感は子どもにも伝わる。心配事があるなら、近所の先輩ママ・パパや学校に相談して、早めに解消しておくとよさそうだ。

 この時期は、ランドセルや文具を購入するなど、わくわくすることがたくさんある。そんな子どもの気持ちを大切にしてあげたい。「家庭では、小学校が楽しい場だと感じられる雰囲気作りをすること。まずは今の生活を充実させることが一番です」と大豆生田さんは話している。

2012年1月27日  読売新聞)

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