海外の古い生地から雑貨、服
カラフルでユニークな一点もの
年代物の布や民族衣装に使われた布など、海外の古い生地を使った雑貨や洋服が出回り始めている。一点ものが多く、国内ではあまり見られない鮮やかな色遣いやユニークな柄が魅力のようだ。
傘メーカー「ムーンバット」は、米国で1930〜60年代に生産された未使用の生地で作ったパラソルを4月初旬から発売する。蓄音機や馬車など時代を感じさせる柄、ぬくもり感のある色遣いの生地を組み合わせた。「最近のパラソルは、遮光性や紫外線カットなど機能重視のものが多く、デザインも画一化していた。長く使ってもらえる特別なパラソルを作りたかった」とデザイナーの松本貴子さん。1万8900円からで限定111本。東京都内と大阪、神戸の百貨店で販売する予定。
東京・世田谷にあるハンカチ専門店「H TOKYO」では、食料品や飼料を入れる「フィードサック」という袋の生地を使ったハンカチを扱う。30〜50年代の米国で使われていたもので、プリントの華やかさや、綿の素朴な風合いが人気という。
インドやバングラデシュの女性用衣装「サリー」の古着を使ったバッグや文具、洋服を取り扱うのは、東京都内に2か所の店舗を構える「ピープル・ツリー」。古着のサリーを有効利用して現地の女性の収入につなげる「フェアトレード製品」として商品化が進められた。植物をモチーフにした柄が多く、原色を使った色遣いが特徴だ。
ビンテージファブリックを多く扱う布地店「ピンドット」(東京・杉並)の店主、茅木真知子さんは「どの時代のものを見ても生活感があふれたデザインがある。ファッションのレトロブームもあり、懐かしいことが新しいと感じる人も多いのでは」と話す。
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