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尻もち機長「風向き急に」と機内放送…風速1m

事故を起こした全日空機の損傷を調べる調査官ら(6日、仙台空港で)=小林泰裕撮影

 仙台空港で着陸をやり直そうとした全日空機が機体後部を滑走路にぶつけた事故で、国の運輸安全委員会の航空事故調査官は6日、事故機の後部にある圧力隔壁の一部が接触により露出していたことを明らかにした。

 同委は7日も引き続き、滑走路を中心に調査を継続する。

 同委によると、事故機は、機体後部のアルミの外板が長さ4〜5メートルにわたってはがれて落ち、内部の客室の気圧を保つ圧力隔壁の一部が露出。圧力隔壁のフレームにもわずかなゆがみが確認された。1985年の日航機墜落事故では、圧力隔壁の修理ミスが原因で飛行中に損傷し、操縦不能に陥ったとみられている。

 また、滑走路には、機体をこすって付着したとみられる塗料も約10メートルにわたって確認された。塗料は通常の着陸地点よりも前方に付着していたという。

 一方、機長(46)が事故直後、機内アナウンスで「風向きが急に変わったため」と乗客に説明していたことも判明。

 同社によると、当時の天候は着陸に問題はなく、仙台航空測候所によると、事故当時の風速は約1メートルと非常に弱かった。

 山内悟・統括航空事故調査官は6日、記者団に対し「人為的なミスなのか、天候によるものなのかを冷静に判断したい」と話した。

2012年2月7日13時06分  読売新聞)

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