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ソアーヴェの生産者協会が来日

ソアーヴェ・クラッシコ・カルニーガ1998年を手にしたアルテューロ・ストコヘッティ氏

 イタリアを代表する白ワイン、ソアーヴェの生産者協会が、イタリアンウィークに合わせて来日した。協会会長のアルテューロ・ストコヘッティ氏に聞いた。

 ストコヘッティ氏は、12ヘクタールの自社畑からカンティーナ・デル・カステッロを生産する。80%のガルガネガと20%のトッレビアーノ・ディ・ソアーヴェを使用し、ステンレスタンクで澱とともに12か月間熟成し、瓶詰め後、12か月間、熟成する。最上キュヴェのソアーヴェ・クラッシコ・カルニーガ1998年は、白桃、アンズの香り、きれいなミネラル感の中にねっとりした果実が溶け込んでいる。フレッシュさを保ちながら、厚みと余韻の長さがある。

 ソアーヴェはイタリア北東部ヴェネト州のヴェローナ近郊にある。早飲みのソアーヴェDOC、栽培地域をソアーヴェ村とモンテフォルテ・ダルポーネ村に限り、収量やアルコール度の規定も厳しいソアーヴェ・クラッシコDOC、ブドウを乾燥して造る甘口レチョート・ディ・ソアーヴェDOCG、生産の少ないソアーヴェ・スペリオーレDOCGが存在する。いずれもガルガネガ70%以上を使用し、30%以内でトッレビアーノ・ディ・ソアーヴェが使用できる。

 ストコヘッティ氏によると、ソアーヴェの生産量は約5000万本。7000ヘクタールのうち、クラッシコの生産区域は1700ヘクタール。輸出が70%を占め、ドイツ、英国、米国、日本などが主要な市場となっている。

 「イタリアを代表する白ワインであるのは間違いない。わが家には、1950年代にソフィア・ローレンやジーナ・ロロブリジーダが客船旅行に、ソアーヴェ持参しているのを撮った写真がある。一時は供給過剰になったが、近年は有機栽培に取り組む生産者も増えて、品質が向上している。生産者協会は今年、4回もニューヨークに行って、プロモーションした。インド、中国での需要も増えている」

 ソアーヴェには水っぽいワインも多いが、カギは収量をコントロールすること。カルニーガ1998は、規定のヘクタール当たり14トンの収量を大きく下回る10トンに抑えているという。

 「これまでに生産者組合を脱退した組合員は3軒ある。その一つは収量の規定で意見が合わなかったから。組合員には大きなメーカーも、家族経営の小規模な生産者もいるので、すべての意見で合意するのは難しい」

2011年11月28日  読売新聞)
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