現在位置は です

本文です

透明感あふれる新世代女優 ミア・ワシコウスカ

【Profile】Mia Wasikowska(ミア・ワシコウスカ) 1989年10月14日、オーストラリア・キャンベラ生まれ。2006年に「Suburban Mayhem」でスクリーンデビューを果たす。アメリカのテレビドラマ「In Treatment」に出演し、脚光を浴びる。「アリス・イン・ワンダーランド」でブレーク。今後の出演作に「Albert Nobbs」「The Wettest Country in the World」などが控えている
プロデューサーで女優のブライス・ダラス・ハワード(左端)、ガス・ヴァン・サント監督(中央)、ヘンリー・ホッパー(右端)ら「永遠の僕たち」のメンバーと一緒に。深紅が鮮やかなミアのドレスはRoland Mouret

 「アリス・イン・ワンダーランド」でアリス役に大抜擢(ばってき)され、ジョニー・デップとの共演を果たしたミア・ワシコウスカ。少女だった彼女も大人の女優へと成長し、ハリウッド期待の新星として活躍中です。

自分でエージェンシーを見つけて女優の道へ

第64回カンヌ国際映画祭で主演作「永遠の僕たち」がオープニング上映され、共演者のヘンリー・ホッパーとレッドカーペットに登場。クラシックなデザインのドレスを品良く着こなして

 オーストラリアのキャンベラで生まれたミアは、アートに造詣が深い両親のもとで育ちました。ポーランド出身の母親は写真家で、撮影のため家族でヨーロッパを長期間旅行したこともあったとか。母親の作品には、姉や弟と一緒にミアもモデルとして参加したそう。

 物心ついた頃からバレリーナになりたかったミアは、学校の授業の後、夜遅くまでレッスンを受けるなど、かなりストイックにバレエに打ち込んでいました。

 ところが、14歳のときにバレエの道を断念。成長するにともない、心と身体の両面で抑圧されているように感じ始め、情熱が薄れたのだとか。バレエをあきらめたことで、以前から憧れていた女優を目指すようになったのです。

 そこで彼女は、ローティーンの少女とは思えない積極的な行動に出ました。インターネットで俳優のエージェンシーを検索し、12社に自らコンタクトをとったのです。でも、返事があったのはたった1社だけだったとか! それでも、そのエージェンシーの社長と会い、女優の道を歩み始めたのですから、素晴らしい行動力ですよね。

 バレエのおかげで強くなったというミアは、自立心旺盛な少女だったのです。

ジョニー・デップとの共演に不満が!?

ベリーショートのヘアとセクシーなドレスの組み合わせが新鮮。スタイル抜群なのでどんなデザインのドレスも良く似合いますが、ロングドレスが多め

 オーストラリア出身でハリウッドのトップスターになった女優といえば、ニコール・キッドマンやナオミ・ワッツが有名です。現在では2人とも大成功を収めたものの、ハリウッドへ進出するには大変な苦労をしたそう。

 ミアもまずはオーストラリアの昼メロドラマへの出演でキャリアをスタートさせ、2006年に「Suburban Mayhem」でスクリーンデビュー。そこから先は、トントン拍子にキャリアアップしました。

 ビデオでオーディションを受けたアメリカのテレビドラマ「In Treatment」で見事役を射止めたミアはロサンゼルスへ。このドラマでの演技が高い評価を受け、ついに映画「ディファイアンス」に出演しハリウッド進出を果たしました。2008年に米「Variety」誌で「注目すべき10人の女優」にも選ばれ、スクリーンデビューからわずか2年という異例のスピードで世間から注目を集める存在となったのです。

 彼女を一躍スターダムへ押し上げた作品が「アリス・イン・ワンダーランド」。多くの有名女優が狙っていたアリス役を手に入れたのが新人女優のミアだったことでラッキーガールともいわれましたが、ティム・バートン監督が思い描いていたアリスにぴったりだったという理由でキャスティングされたのだとか。

 万人受けする完璧な美人顔ではないけれど、個性的でグウィネス・パルトロウにも似たノーブルで透明感のあるルックスは、確かに他の同世代の女優にはない魅力が感じられますよね。

 大作映画への主演で羨望の的となったミアですが、アリスを演じることはかなりのプレッシャーだったそう。英「Contactmusic」誌で「アリスは誰もが知っている有名なキャラクターよ。私が演じることをみんなが喜ぶわけじゃないとすぐに思ったわ」と葛藤があったことを告白。それでも「自分なりに演じることが一番大事」と悟ったというあたり、聡明で大人の感性の持ち主であることが良くわかります。

 そんなミアも共演者のジョニーに対しては冷静でいられなかったようで、「彼はとっても素晴らしくて素敵なの!」とコメント。ただ、アリスは小さくなったときには、ジョニー演じる“マッドハッター”のポケットに入るほどの大きさになるため、特撮のシーンが多かったそう。一緒のシーンなのに別々に撮影しなくてはならなかったのがとても不満だったとか。

真面目なプライベートライフも魅力

父デニス・ホッパーに目元がそっくりなイケメン、ヘンリー・ホッパーとミアが並ぶと、若くて美しいカップルそのもの。 ガス・ヴァン・サント監督(右端)も思わずパチリ!?

 メガヒットを記録した「アリス・イン・ワンダーランド」の後は、続々とオファーが舞い込み、ヤングハリウッドを代表する女優へと大きくジャンプアップ 。現代的なファミリーを描いた「キッズ・オールライト」から古典作品の「Jane Eyre」まで、さまざまなタイプの作品に出演しました。

 最新作は、デニス・ホッパーの息子、ヘンリー・ホッパーや加瀬亮と共演している「永遠の僕たち」(12月23日より公開)。末期がんに冒された余命3か月の少女アナベルを繊細かつ、チャーミングに演じています。ロングヘアをばっさり切ってベリーショートのミアは、はかなげな少女そのもので青春ドラマの主人公にぴったり。 

 実年齢よりも若く見える秘訣は、夜遊びをほとんどしない真面目な生活のたまものなのかもしれません。プライベートではほとんどすっぴんで、ファッションも地味系。最新のブランドバッグよりも、愛用しているカメラを大事そうに持っているところをパパラッチされることのほうが多い、そんな普通っぽさがミアの魅力なのです。

 とはいえ、実は内面に激しさを秘めているところは女優ならでは。米「Teen VOUGE」誌で、「10代の頃はエネルギーを持て余していて、何かクリエティブなことがやりたいとずっと思ってたの。何をやっても満たされなかったわ」と語っているミア。女優になったことで、表現する(すべ)を手に入れたようです。

 今年4月、米「タイム」誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれ、第二のジョディ・フォスターとも称される彼女は、若手女優の中で抜きん出た存在。これからもますますスクリーンで私たちを楽しませてくれることでしょう!(写真はロイター)

◆ミア・ワシコウスカの商品一覧 → HMVのページへ

桜井 美和 (さくらい・みわ)さん
海外セレブ専門のフリーランスライター&エディター
海外セレブ専門誌編集を経て、現在フリーランスで活動。アンジェリーナ・ジョリー、キャメロン・ディアスなど大人セレブからティーンセレブまで、ゴシップと私服は欠かさずチェック。海外ドラマを観るのが日課で、恋愛、クライム系とジャンルを問わず何でも大好き。原稿はボン・ジョヴィ(大ファン☆)を聞きながら、テンションあげて書いてます。 「CELEBLOG」http://www.celebtimes.net/
2011年12月21日  読売新聞)

 ピックアップ

トップ


現在位置は です


ケータイから発言小町の投稿・閲覧ができます
「掲載お知らせメール」も届きます
QRコード

小町テレビ


くらげっとのつぶやき
小町さんのつぶやき

発言小町のガジェットができたよ!
ブラウザを起動しなくても、新着トピやよく読まれているトピが表示されるし、YOLの主要ニュースや話題のキーワードがわかる便利なツールです。今すぐ、ここからダウンロードしてね!