Q.新生活の家電選び
「狭さ」考えコンパクトに
進学や就職などで、今春から一人暮らしを予定している人も多いのではないでしょうか。新生活では、どのような家電製品を買いそろえればよいのか気になります。自分のペースで暮らすためには、部屋の広さに合ったコンパクトな家電を選ぶことが大切です。
東京での就職が決まった名古屋市の男子大学生(23)は今春から実家を離れて一人暮らしを始める。「できるだけ安く冷蔵庫や電子レンジを買いそろえようと、今、ネットで製品を調べているところです」
全国大学生協連(東京)は、2月からカタログ「スタ☆カタ」を各大学の生協で配布し、新入生向けの家電製品など生活用品を販売する。
家電の仕入れを担当している同生協連の田中通泰さんは「一人暮らしで基本となる家電は、冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、洗濯機、掃除機の5点」と話す。生協では、この基本セットを8万5000円〜10万5000円で販売。生協で家電を購入する新入生の約8割がセットを選ぶという。
一般家庭向けの家電と異なるのは、コンパクトな製品をそろえている点だ。一人暮らしをする人の部屋は一般的に狭く、家庭用の大型家電を置くと圧迫感が強くなる。家電が部屋に入らなかったり、置き場所が用意されていなかったりすることも。
そこで生協で販売する冷蔵庫の容量は140リットルと、ファミリータイプの400リットル程度と比べて小型。洗濯機も一度に洗える洗濯物の重量が5キロと、一般家庭向け用8キロタイプより小さい。「掃除機もかさばらず、立てて置いておけるスティックタイプが人気です」と田中さんは話す。
家電を買わずに借りてそろえる方法もある。「かして!どっとこむ」の名称で家電レンタル事業を行う「サークランド」(東京)では、テレビや洗濯機、冷蔵庫、電子レンジの4点セットを5万6000円(中古品)〜8万8000円(新品)で2年間借りられる。関東、中部地方では無料配送を行っている。
同社は「故障しても代わりの家電を無料で届けるので安心です。身軽に引っ越しできるよう、冷蔵庫や洗濯機など、移動に手間取る家電を単品で借りる人も多い」と話す。
インターネット情報サイト「オールアバウト」で一人暮らし生活の工夫を紹介している河野真希さんは、「両親と量販店などに行くと、家庭用家電を選ぶ感覚で、大きめの商品を選んでしまいがち。洗濯機や冷蔵庫を置く場所の面積、入居先で玄関や廊下の幅などを測った上で購入したほうがよい」とアドバイスする。
実際に一人暮らしを始めると、必要な物とそうでないものが徐々に分かってくる。「掃除機のように量販店で買って持ち帰れる家電などは、実際の生活を始めてから買いそろえてもよいでしょう」と河野さんは話している。
一人暮らし用 家電選びのコツ |
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・初めて使う家電は機能を使いこなせないことも多い。安価な商品を購入し、生活スタイルが定まった後に買い替えても |
・冷蔵庫は右開き、左開きを間取りに合わせて選ぶ |
・上部から洗濯物を入れる縦型洗濯機に比べ、横から入れるドラム式は大型化しているので、設置場所の面積などを事前に調べておく |
・部屋に収まるサイズの家電を選んでも、玄関や廊下、階段を通らないことがあるので要注意 |
(河野さんの話を基に作成) |
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