かんたん「おうちエステ」にトライ!
「神の手」をもつカリスマエステティシャン
自由な時間が半日あればどうするか――まずはエステやマッサージに行って心身をリフレッシュしたいと、私は思ってしまいます。
エステ発祥の地、フランスで、1954年創業したヨーロッパ最大のコスメブランド「クラランス」。同社が運営するエステティックサロン「アンスティテュ・クラランス」で長年、世界中のセレブを魅了してきた「神の手」をもつカリスマエステティシャンがいます。
ローズマリー・カスターノさん。
現在はフリーランスの立場で後進を指導、世界中をエネルギッシュに飛び回っています。「おうちでできる神の手エステ〜幸せ肌が手に入る美の魔法」(朝日新聞出版)の著書もあるカスターノさんに、心身ともにいつまでも美しくあり続けるための極意を聞きました。
エステティシャンを志したきっかけは?
両親がパリで、化粧品と香水の専門店を営んでいました。そこでは、エステサロンが併設されていて、もともと人に触れることが好きだった私は、自然とこの道を目指すようになりました。
「クラランス」の創設者で、医療の心得があったジャック・クルタン・クラランスさんとの出会いは?
店で多くのブランドを扱う中で「クラランス」もラインアップしたいと思っていたら、製品に関するトレーニングが必修とのことで、ジャックに会うことに。ジャックにとって私が記念すべき初めての生徒でした。18歳の時です。
ジャックは、女性を尊重し、愛し、耳を傾ける人。他人に対して誠実で、
世界の12万人以上の女性の肌に触れてきたそうですが、「美しい」人たちに共通していることは何ですか?
まず、目の輝きでしょうか。瞳は心の美しさを反映していると思います。目に輝きのある人は、美しい魂を持った人です。それから、前進し突進するエネルギーを持っていること。「クラランス」のフレグランスに「オー ディナミザント(活力を与える水といった意味)」がありますが、この名前にちなんで、「ファム・ディナミザント賞」を設定、世界中の恵まれない子どもたちの力になろうと活動している女性を応援しています。そういうエネルギッシュな女性こそが、まさに「美しい」からです。
日本女性に接してみて、気づいたことは?
シワがないし、ボディーラインもすっきり。いつも若々しく、世界の中でも、日本女性は驚くほど老化しないところが魅力的です。食生活もあるでしょうが、何といっても、頑丈でしっかりした肌の優位性で、美しいDNAを持つ日本女性を私はとてもうらやましく思います。
それなのに、多くの日本女性は自信をもっていなくて、「私なんて全然ダメなの」「もっとやせたいの」と言っている。不思議です。謙虚といえばそうかもしれませんが、謙虚すぎる気がします。でも、それこそが日本女性の人となり、生き方なのかしらね。新しい世代は、謙虚であるとともに、もっとあるがままの自分を尊重する幸せも追求しているとも聞きます。少しずつでも改革している人を見るのが、私はとても好きです。
「日本人は欧米人に比べて脂肪をため込みやすい」ともおっしゃっていますね。
比較論ですが、日本人をはじめとするアジア人は、骨格などの影響から、欧米人に比べて脂肪をため込む「脂肪ポケット」の数が多いというデータがあります。頬、あごの横と下などで、ここに脂肪がたまると、顔が丸みを増したり重みでたるんだりするのです。小顔にしたい、顔の輪郭をシャープにしたい、顔の毛穴を引き締めて透明感ある肌にしたいなどのリクエストが日本の市場から強く上がってきたため、「クラランス」でも顔のスリミング剤「リフト アフィーヌ ヴィサージュ プルミエル」を開発しました。現在は155か国で販売していて、私も顔のむくみを除くために、毎日使っています。
毎日のお手入れの中で、ご自身で心がけていることは?
“毎朝2時間のセレモニー”を、30年間変わらずに続けています。
目覚めたらまず、ベッドの上でストレッチして、歯磨きと洗顔、冷たい水を飲んでしゃきっとします。化粧水、昼用美容液の後、マスク(パック)をして、そのまま朝食。朝食後、化粧水でマスクを取り除き、美容液、目元美容液、首元専用美容液も忘れずに。昼用クリームを塗って、そのままからだだけシャワーにかかります。ボディースクラブで洗い流し、引き締め効果のあるボディーオイルを塗って、再び冷たいシャワーへ。水分をふき取り、バスト用ジェルで整え、引き締め効果のあるボディー用クリームで、爪先からバストに向かってリンパの流れをよくするようにマッサージします。そして、クリームがからだ全体に染み込む感覚を楽しみます。
このセレモニーが終わると、全身にエネルギーがみなぎってくるのがわかります。「肌に触れるという行為は無限の力をもつ」と、ジャックはよく言っていました。マッサージを通して、「自分が自分に触れる」ことも同様です。私が皆からよく「エネルギッシュですね」といわれるのは、毎日のマッサージ効果ではないかしら。
最後に、日本の女性たちに向けて、メッセージをお願いします。
まず、バランスが取れた食事をとりましょう。良質の不飽和脂肪酸を含むオイルを適量摂取することで、肌が滑らかになり弾力も増します。
そして、「忙しい!」を口癖にせず、自分自身に時間をかけましょう。30分でいいから風呂に閉じこもって、「私だけの時間」をつくりましょう。時には、自分へのご褒美でエステに行ってみたらどうでしょう。トリートメントをすることで、同時に愛とエネルギーが注入され、心とからだのバランスが整えられますよ。
おうちでできるエステ
「神の手」をもつカスターノさんに、「おうちでできるエステ」を、クラランスの製品を使って教えてもらいました。悩みは、冬の時期の乾燥とシワっぼさ。さあ、私の手で実践です(フェイスケア用とボディ用化粧品を使用)。
(1)まず、クレンジングして清潔にした肌に、ディープクレンジング「ジェントル ピーリング」をマスカット大くらいとって全体にのばす。両手のひらを使って軽くプレスし、肌に密着させるようにしてなじませる。完全に乾く前にやさしくなで落とす。
(2)化粧水「スープラ ローション」を手のひらに適量とって水分補給。
(3)フェイスオイル「デハイドレイテッド スキン」を、全体にプレスするようにして肌になじませる。
(4)美容液「スープラ セラム」を重ねる。
(5)マスク「シュペール イドラタン クリームマスク」を全体にのばし、5分ほどしたら、化粧水を含ませたコットンでふき取る。
(6)仕上げに、ハンドケア用「ハンド&ネイル トリートメントクリーム」で、指先から手首に向かって軽くマッサージ。爪や甘皮の部分も忘れずに。
(7)フレグランス「オー ディナミザント」の香りを付けて、ゆったりリラックス。
カスターノさんのトリートメントのおかげで、肌の潤いが戻っただけでなく、色みも透明で明るくなった感じ。彼女の手が温かく、しっかり肉厚で、その手に包みこまれると安心して眠ってしまいそうなのです。
「手は最高の美容器具」という彼女。技術もさることながら、「この女性をもっときれいにハッピーにさせてあげたい」という強い気持ちが伝わってきて、心地よい時間を過ごせました。「毎朝2時間のセレモニー」はまねできそうもないけれど、かんたん「おうちエステ」はトライしてみようかなと思いました。
プロフィール
永峰好美(ながみね・よしみ)1979年読売新聞社入社。編集局生活情報部、解説部などで取材 にあたり、2005年5月より東京・銀座の百貨店、プランタン銀座取締役、2011年5月同常務取締役。記者時代はメイクも落とさずベッドに直行することが多く、お肌もボディもぼろぼろに。今は、貪欲に様々なビューティー情報にアンテナを張り巡らせています。「新おとな総研」では、銀座に関する話題をつづった「GINZA通信」を連載中。
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