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恋活小町

「恋愛したい」と思ってしまうのは、なぜ?

ダーウィンの進化論?

 さて、上記を踏まえた上で、今回の本題、「人間が『恋愛したい』と思うのはなぜか?」に迫ります。「子供を作るまでの、洗練された過程」も「繁殖には必要ない部分」も、結局のところ、「それが楽しいから、人間は恋愛をする」のではないでしょうか。

 ダーウィンの進化論を研究するスペンサーという哲学者は、「人間は進化の過程で、『環境に適応していくことは楽しい』というメカニズムができて、『楽しいことを追求していれば適応していける』」という説を唱えています。具体的に言うと、「楽しい性行為をしていれば、自然と子孫ができる」ということです。食事で言えば、「ご飯を美味しく食べていれば、自然と生物として必要な栄養を摂取できるようになっている」ということですね。

 人間が「楽しい」と感じるのは、脳内の一部が刺激されて快感物質が出るからですが、音楽でも、食事でも、性行為でも、ひいては薬物などでも同じ反応が起こっているのだそうです。この感覚には危ない一面もあり、『依存』という問題を引き起こします。何らかの『快感』の依存症になってしまうと、「そうすると楽しい」からするのではなく、「しないと苦しい」からするようになります。恋愛の面でも、「年がら年中、恋愛していないと、苦しい」などという人は、少し依存症のようになってしまっている可能性があるかもしれません。

「楽しいから、恋愛したい」で構わない!?

 長い説明になりましたが、つまるところ、人間は、「楽しさや快感を得たいから、恋愛をしたい」生き物。投稿した女性たちは、「夫を支えるタイプではないかも」「仕事が忙しいと家事はできない」などと書かれていましたが、先に、結婚で起きうる厄介そうな問題などを考えてしまうと、脳に快感や楽しさが生まれることはなく、恋愛にもつながらなくなってしまいます。

 ですので、複雑に考えるよりも、まずは「私は、楽しくなりたいから恋愛をしたい」、そうシンプルに考えるようにしてみてはいかがでしょうか。楽しくて恋愛していたら、"結果的に"結婚したり、"結果的に"子供が生まれたりすることもある。人間の仕組みがそうなっているのですから、恋愛と結婚を分けて考えずに、そんな風につながってゆくものだ、と思っていていいと思います。

 焦る気持ちもあり、「結婚したいから⇒恋愛しなくては」「子供を産んでおきたいから⇒恋愛しなくては」と、逆転の考え方になる人もいます。そういう人の場合は、結婚という目的に至る「達成感」を求めて動けますので、それはそれでいいと思います。しかし、別に"何が何でも結婚したいわけではない"のであれば、婚活を(あお)るような情報に惑わされず、シンプルな恋愛の動機に従って毎日を過ごしたほうが得策で、そうしていれば、異性との出会いや、関係の持ち方も次第に変化してくるかもしれません。「楽しさを求めて、恋愛をする」ことは、学問的に見ても間違ったことではないのですから、ぜひ胸を張って、明るい気持ちで恋愛を求めていってほしいなと思います。

ニュース提供
外山ゆひら (とやま・ゆひら)さん
フリーライター
執筆分野は心理学、文化・文芸関連。ニュースポータルサイト・エキサイトでは、男女関係や恋愛心理についてのコラムを執筆。作詞家やミュージシャンとしても活躍中。


2011年12月8日  読売新聞)

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