ギリシャ離脱でもユーロ圏存続

欧州委幹部認識示す

　【ロンドン＝永田毅】欧州連合（ＥＵ）の執行機関である欧州委員会のクルス副委員長は、７日付のオランダ紙とのインタビューで、「１か国が離脱すれば、組織全体が崩壊するといつも言われるが、それは間違いだ」と述べ、ギリシャが離脱しても、ユーロ圏の存続は可能との認識を示した。

　緊縮財政策を受け入れる決断が遅れているギリシャに対し、ＥＵで批判が強まっている。クルス副委員長は、ギリシャの誠意がなければ、ギリシャ支援策について、オランダやドイツの納税者の理解は得られないとの考えを示した。

　これに対し、欧州委のバローゾ委員長はブリュッセルで「ギリシャがユーロに残ることを望んでいる」と述べ、「ギリシャの離脱容認」との臆測を打ち消した。