「退職後も1杯」提案…ビアホール・居酒屋団塊660万人に照準今年から団塊世代の定年退職が本格化する中、ビール各社や居酒屋チェーンが、退職者層をターゲットとする店舗展開や料理メニューの開発などに乗り出している。(庄野和道) サッポロホールディングスは、ビアホール「銀座ライオン」の小型店舗を展開する。8日にモデル店舗を東京・丸の内に開店し、来年度に郊外の駅前地区に十数店を開く計画だ。昼から営業し、カウンターとテーブルの約60席。買い物ついでや会合での利用を想定する。 郊外の居酒屋やバーは若者向けチェーン店や常連客中心の個人営業店が多く、「地元に疎いサラリーマンが気軽に寄れる店がない。なじみのある『銀座ライオン』ブランドで空白を埋める」(サッポロ)狙いだ。 キリンホールディングスはビアレストランなど直営41店で3月15日からフードメニューの2割弱を入れ替え、野菜類などヘルシーな小皿料理を増やす。店内も、従来の丸いすから背もたれ付きにし、中高年が落ち着いて楽しめるようにする。 居酒屋チェーン業界も退職者への関心を強めている。居酒屋大手「コロワイド」は2010年から、居酒屋「北海道」で主婦層を想定した割引コース「昼宴会」を本格的に始めたが、60歳以上の利用が大半を占める店もあるという。同社は「想定外だ。今後ますます重要な客層になるのは間違いない」と話す。 1947〜49年生まれの団塊世代は約660万人いる。各社にとり、若者のアルコール離れが進む中、団塊世代の会社帰りの需要も失うと、業績に大きな影響が及ぶとの危機感がある。反面、退職後の団塊世代は時間とお金が比較的あることから、店に足を運んでもらえれば一定の収益を見込めるとの期待もある。 第一生命経済研究所の永浜利広氏は「定年後の生活習慣に合わせたサービスや商品を提供し、引き続き客としてつかめるか、工夫が問われる」と指摘する。 (2012年2月8日 読売新聞)
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