コラボ授業で頭の体操
コラボ授業で数学を教える四方名誉教授(左)
コラボ授業で数学を教える四方名誉教授(左端)
 古文と数学と新聞を授業でコラボさせた土曜サロンが11月19日、名古屋市中村区の名城大学付属高校(名古屋市中村区)で行われ、同校2年生ら約30人が先生とざっくばらんな意見を交わした。
 若者の論理的思考力を養うため、文科省が進めるスーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業の一環。SSHに指定されている同校では、先生と生徒が気軽に意見を交わし合う「サロン的学習」をその中核に位置づけ、文系や理系の壁も越えて考える授業を進めている。
 この日の共通テーマは「変わる言葉」。まず鈴木勇治教頭が、源氏物語などの古典と現代語とを比べ、現代では一語で済ませられるのに、古語の世界では場面ごとに違う言葉で表現されていたという古語の細やかな実態を、「らしい」などの例を挙げながら解説。その後、読売新聞の住吉由佳記者が、明治初期の読売新聞第1号をもとに、鈴木教頭の説明した古語と比べて分かりやすくなっている状況や、新聞の歴史、現在の見出しの特徴について触れながら、新聞にまつわる言葉の今について説明した。
 さらに、四方義啓・名古屋大名誉教授が、新聞の見出しが、読売新聞では8文字から10文字程度、スポーツ紙では4、5文字程度となっている実態を数学的に解明。新聞の種類と見出し文字数の関係がグラフで表現できることが分かると、生徒たちから歓声が上がった。
古語と現代語の違いについて話す鈴木教授
古語と現代語の違いについて話す鈴木教頭(中央)
読売新聞1号について生徒から意見を聞く住吉記者
読売新聞1号について生徒から意見を聞く住吉記者
(左から2人目)