街着にスポーツウエア

ファッションブランド物も

パンプスと合わせると、通勤着にも合う「ギャップフィット」のスポーツウエア（東京・神宮前のＧａｐフラッグシップ原宿で）

　体を動かしやすく、ゆったりした着心地のスポーツウエア。近年はファッション性の高い商品が登場し、街着として楽しむ人が増えている。

　ジャケットやカーディガンなど通常の洋服とコーディネートすれば、おしゃれの幅も広がりそうだ。

　スポーツウエアは、伸縮性や吸湿性に優れ、着心地の良さが特徴。ここ数年、ニューヨークやパリのコレクションで、ランニングウエアやトレーナーなどスポーティーな作品を発表するファッションブランドが増えており、おしゃれのポイントとして注目されている。

「スリア」のヨガウエアは、街着に取り入れたいおしゃれな商品が多い（東京・銀座の「スリア」で）

　米国のファッションブランド「Ｇａｐ（ギャップ）」は、２０１０年、スポーツ向けの「ギャップフィット」を発売した。今月発売された春物のパーカ（４９００円）は、女性らしい丸みを帯びたデザインだ。肌触りの良い綿に、伸縮性のあるポリウレタンを混紡した生地で、起毛した裏地は保温性も良い。流行のパステルカラーのパーカに、すねの部分が引き締まったデザインの黒いヨガパンツ（４９００円）を合わせ、上から短めのジャケットを羽織れば、街歩きにぴったりだ。

　ギャップジャパン広報の小神野直子さんは「ファッションブランドの商品なので、流行の色やデザインを取り入れている。おしゃれで着心地がいいので、通勤着として購入する人もいる」という。

　同じく米国の「ＤＫＮＹ」は昨年、ヨガやランニングなどスポーツ向けの「ＤＫＮＹ　アクティブ」の販売を始めた。ＤＫＮＹキャットストリート店（東京）では、フリルの付いたランニング用スカート（１万４７００円）やフレンチスリーブのシャツ（１万２６００円）などが、ワンピースなど通常の商品とともに違和感なく並んでいる。

　ランニング用スカートの下に、ひざ下丈のカプリパンツ（１万３６５０円）をはけば、カジュアルな装いに。寒い季節は、ぴったりしたセーターにコートやジャケットを合わせて出かけたい。

　同店レディースフロア店長の佐藤三千代さんは「流行に敏感な人は、おしゃれなデザインのスポーツウエアを日常の装いにさりげなく取り入れています」と話す。

　ヨガウエア専門ブランド「スリア」（東京）の商品は、レースやフリルなど華やかなデザインで、薄いピンクや紫といった繊細な色合いが特徴。ピンクのタンクトップ（８９２５円）や、すそにフリルがついたパンツ（７９８０円）、ボレロ（９４５０円）などは、それぞれがそのまま街着に使えそうなおしゃれなデザインだ。

　同ブランドを展開しているインターテック（東京）の中川稔也さんは「従来のスポーツウエアにない女性らしいデザインのものが多いので、おしゃれに取り入れやすい」と話している。