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手作り家系図で絆新たに 震災で注目UP

外館さんがパソコンで作った家系図

 パソコンやインターネットを使って、自分で家系図を作る人が増えている。東日本大震災で、改めて人の繋がりが見直され、作成ソフトの売り上げも伸びている。

 法事で親戚のことがよく分からなかったり、子供が誕生したりして、作成に取り掛かった人も少なくない。顔写真の取り込みや、レイアウトも自動でできるので、ペットなど様々な家系図を作る人もいる。

 札幌市の会社員、外館洋一さんは2005年、母親の病気をきっかけに家系図を作り始めた。母親はお墓の改修を進めていたが、詳細が分からなかった。お墓に誰が入っているのか、親戚に話を聞く一方、戸籍を取って確かめることにした。

 自分の本籍地が先祖と異なる際は、直系の子孫であることを証明すれば、先祖のもの(除籍)を取得できる。郵送で申し込むこともできる。

 外館さんの場合は、家のルーツのある岩手県を訪れ、直接、役場に請求した。外館家の戸籍取得が一段落すると、「子どものために」と、妻にも先祖の戸籍を取得してもらった。情報を整理するために、パソコンの専用ソフトで家系図を作り始めた。1年ほどかけて、7世代180年分、600人を網羅できた。

 完成した家系図は、親戚の集まりで披露し、思い出話に花が咲いたという。子どもたちにも家系図を見せて、先祖のことを話して聞かせているという。「ぼんやりとした先祖の存在が、人と人のつながりとしてイメージできる」と外館さんは満足げに話している。

 家系図の作成は、自分のルーツを確かめたいという団塊世代を中心に、注目が高まっている。また様々なツールを使って、自作できるようになったことも、これを後押ししている。

 一番手軽な方法は手書きだが、書き直しや更新に手間がかかってしまう。エクセルやワードなど、一般的なパソコンソフトで作成することもできる。しかし、親戚や兄弟の数が増えると、レイアウトが難しくなってしまう。

 そこで5年ほど前から専用ソフトが登場し、現在、数種類が市販されている。生没年や顔写真を入力すれば、自動でレイアウトしてくれる。誕生日や記念日を知らせてくれたり、遺産相続の割合を計算したりする機能もある。また、無料で利用できるインターネットのサイトもあり、花押や家紋も挿入できる。

 一昨年には、ガイドブック「いまこそ家系図を作ろう」((えい)出版)も発売された。著者でIT関連会社取締役の岩本卓也さんは「震災後、売り上げが2割増え、改めて家系図が注目されている。作成を通じて、人のつながりを確かめたり、披露しあったりと、コミュニケーションの道具としても価値がある」と話している。(■=木に世)

2012年2月13日  読売新聞)

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