スタッグス・リープ・ディストリクト・カベルネ・ソーヴィニヨン、クロ・デュ・ヴァル［17.5/20点］

スタッグス・リープ・ディストリクト・カベルネ・ソーヴィニヨン、クロ・デュ・ヴァル

　ナパでも冷涼な気候をもつスタッグス・リープ・ディストリクトにクロ・デュ・ヴァルが設立されたのは1972年。アメリカ人実業家ジョン・ゴレがボルドー出身の醸造家ベルナール・ボーテに世界品質のワインを造るための新天地探しを依頼、購入した約60haの土地にボルドー品種を植え付けたのがその始まり。当ワインはクロ・デュ・ヴァルの代名詞的存在で、ヴィンテージ2006はカベルネ・ソーヴィニヨン75、カベルネ・フラン15、メルロ10%の構成。フレンチオークの小樽（新樽率50%）で24カ月間熟成させた。

　紫を残した濃いガーネット色。香りには複雑性があり、ブラックベリーのコンフィ、ヴァニラやロースト香、オリエンタルスパイスに、腐葉土やヒマラヤスギの樹脂などの香りが調和。豊かな果実味から、タンニンは豊富でなめらか。バランスがよく、ストラクチュアもしっかりしている。（ヴィノテーク　2012年2月号）