コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ、シルヴィー・エモナン［17.5/20点］

コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ、シルヴィー・エモナン

　本拠を置くブルゴーニュ地方ジュヴレ・シャンベルタンのクロ・サン・ジャック（1er Cru）をはじめ、計7haを所有する。1989年にドメーヌを引き継いだ娘のシルヴィー・エモナンの代になってネゴシアンへのバルク販売をやめ、全量を元詰めするようになった。畑では除草剤の使用を中止。基本的に有機肥料も含めて施肥は行わず、唯一、葡萄樹が疲れているときに限ってマグネシウムなどのミネラル分を施すという。樹齢60年以上の古木が主体。

　当ワインの色調は紫がかった濃いガーネット。カシスやブラックチェリーのコンポート様の香りなど、果実香が凝縮感を含む。加えて、すみれの花、ヴァニラやロースト香、ほのかなスパイスや葉巻の葉、土などの香りが調和。まろやかで豊かな果実味から、広がりはタンニンがなめらかでバランスがよい。余韻にも長く果実のフレイヴァーを残す。（ヴィノテーク　2012年2月号）