連覇だけ見据えた早大の「奇襲」オーダー
2日の箱根駅伝往路、早大の渡辺監督は、今回のオーダーを「奇襲」と言った。
1区にエース大迫、5区に初の箱根路となる山本(1年)。2連覇だけを見据えた指揮官の勝負手に、選手たちは気迫で応えた。
前回同様に先陣を切った大迫は、11・7キロ過ぎから独走し、2年連続の区間賞で勢いを呼び込んだ。「最初から自分のペースで行くと決め、その通りのレースができた」と大迫。2区終盤で東洋大に逆転され、柏原の前にリードは奪えなかったが、4区までの3人が区間5〜6位と粘って2位で5区にタスキをつないだ。「早稲田しか考えていなかった」と1年浪人した山本は、両脚がつりそうになりながらも、2度抜かれた明大の大江(3年)を2度とも抜き返した。
往路成績は、前回の東洋大の往路優勝タイムからわずか2秒遅れ。チームとしても25秒短縮した。それでも、今年の東洋大は、そのはるか上を行った。「東洋大、駒大を上回るためには、このオーダーしかなかった。でも、うちが悪かったんじゃなく、相手がすごすぎたということ」。渡辺監督は、そう認めるしかなかった。
(2012年1月2日21時35分 読売新聞)
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